The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Poster

心筋心膜疾患

Poster (III-P36)

Sun. Jul 9, 2017 1:00 PM - 2:00 PM Poster Presentation Area (Exhibition and Event Hall)

Chair:Atsuhito Takeda(Department of Pediatrics, Hokkaido University Hospital)

1:00 PM - 2:00 PM

[III-P36-03] 心室細動を発症しICD挿入に至った特発性心筋症の1女児例

村島 義範, 宮本 朋幸 (横須賀市立うわまち病院 小児医療センター 小児科)

Keywords:特発性拡張型心筋症, 心室細動, 川崎病

<はじめに> 特発性心筋症は時に遭遇する疾患である。今回我々は3歳時に拡張型心筋症と診断し外来フォロー中に心室細動から心肺停止に陥ったが、何とか救命できICD挿入に至った6歳女児例を経験したので若干の文献的考察を含め報告する。<症例> 6歳女児、生来健康。3歳時に川崎病に罹患し当院入院した。入院当初から心機能の低下等持続しており各種検査を行い特発性拡張型心筋症と診断した。ACE-I内服開始し心筋生検も行った。心機能の明らかな低下はなく無症状で経過していたがβブロッカー開始後、内服調整中に心室細動を繰り返した。ICD挿入が必要と考え東京大学病院へ紹介、転院となった。経過などから拘束型心筋症も疑われるとのことであったがカテーテル検査の結果からは否定的とのことであった。ICD挿入後内服調整中で、心筋緻密化障害なども念頭に遺伝子検査など行われている。<結語> 偶然見つかった特発性拡張型心筋症と思われる症例を経験した。心筋症の病因、病態などで経過は様々であると考えられるが、その精査を進めると同時に致死的不整脈の出現なども十分念頭にいれて診療にあたるべきと思われた。