The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Panel Discussion

Panel Discussion 8 (III-PD8)

Sun. Jul 9, 2017 10:25 AM - 11:55 AM ROOM 4 (Exhibition and Event Hall Room 4)

Chair:Kim Sung-Hae(静岡県立こども病院循環器科)
Chair:Hideshi Tomita(昭和大学横浜市北部病院循環器センター)

10:25 AM - 11:55 AM

[III-PD8-01] Catheter intervention for coronary artery fistula

Takanari Fujii1, Hideshi Tomita1, Takeshi Sasaki1, Yoshihito Hata1, Suguru Tarui1, Yoshinori Miyahara1, Kozo Ishino1, Takashi Soga1 (1.Cardiovascular Center, Showa University NorthernYokohama Hospital, 2.Child Medical Center, Showa University NorthernYokohama Hospital)

Keywords:カテーテル治療, 冠動脈瘻, バスキュラープラグ

【はじめに】冠動脈瘻は冠動脈と体循環径の動静脈、肺動脈ないし心腔の間の交通である。多くは無症候性であるが、大きな瘻孔では経年的に拡大傾向となり、容量負荷や虚血が出現する。また、屈曲・瘤化した場合には破裂や側枝閉塞のリスクが生じる。治療の目標は正常冠動脈の血流を阻害せずに瘻を完全閉塞することであり、形態が適する場合にはカテーテル治療の適応となり、コイルや血管閉塞用デバイスが用いられる。【症例】5歳男児、体重18kg、身長109cm。診断は冠動脈瘻、心房中隔欠損。1カ月健診で体重増加不良、心雑音指摘され受診、上記診断となった。経過観察中に冠動脈瘻は拡大傾向となったが、発育は正常で自覚症状は認めていない。胸骨左縁上部で2/6度の連続性雑音を聴取、心胸郭比46%、心電図は不完全右脚ブロックで、経胸壁エコーでは軽度の右室拡大があり、6mm程度の心房中隔欠損を2カ所認めた。心筋シンチでは虚血所見を認めなかった。心臓カテーテル検査では、冠動脈瘻は左回旋枝から起始して右室に開口する遠位型で、近位の冠動脈は7mmに拡大し、冠動脈瘻は起始直後に屈曲、瘤化(最大径11mm)し右室に開口していた(開口部は4mm程度)。屈曲部の遠位で閉鎖試験を行い、心電図変化がないことを確認した。また、右冠動脈遠位と左回旋枝遠位にも小さな冠動脈瘻を認め、前述の冠動脈瘻の右室開口部付近に開口していた。肺体血流比は2であった。本症例に対して、心房中隔欠損に先行して冠動脈瘻のカテーテル治療を計画しており、結果を報告する予定である。