[I-MOR03-04] 当院で肺動脈弁置換前後にMRIを施行したFallot四徴症の検討
キーワード:CMR, Fallot四徴症, PVR
【背景】Fallot四徴症(TOF)に対する心内修復術は、遠隔期の肺動脈弁閉鎖不全による右室拡大や右室機能低下の原因となることが知られている。近年、心臓MRI検査により心室容量や弁逆流の評価精度が向上し、再手術の適切な時期に関して世界的にも様々な検討が進められている。【目的】当院でのTOF術後遠隔期にMRIを施行した35例のうち、肺動脈弁置換術(PVR)の前後でMRIを施行した6例についてPVRの効果について検討した。【結果】男女比は2:1(n=4:2)、PVR施行時の年齢は平均35(19-49)歳。肺動脈弁逆流分画は平均 62.8%、2例では術前不整脈に対してRFCAを施行されていた。右室拡張末期容積係数(RVEDVI)は術前後で平均189.3 mlから121.9 mlと縮小した。一方で術前後での右室駆出率は平均38.5%から35.5%と改善せず、右室心拍出量の改善も認めなかったが、左室容積、駆出率、左室心拍出量は増加していた。【考察】PVRの適切な時期に関しては議論の余地があるが、PVR後は右室機能が改善しない症例でも間接的に左室機能の改善に寄与する可能性がある。