[I-PD01-03] フォンタン術後‐外来で可能な循環動態評価と生活指導
Keywords:フォンタン, 末梢静脈圧, 食事
チアノーゼをほぼ解消するフォンタン手術は、単心室循環の最終手術として、予後を改善してきた。しかし、同じ心拍出を得るために、肺心室を有する場合と比して高い中心静脈圧(CVP)が必須である。高いCVPは心拍出を保つための生体適応の結果であるが、過度のCVP上昇は困難な遠隔期合併症と関連し得る。これらの合併症対策は、80歳の健康が珍しくなくなった今日、フォンタン症例の予後改善にとって重要な課題である。
通常、心臓カテーテル検査で得られるCVPは日常と程遠い鎮静時の測定に限られる。しかし、例えば心カテで造影剤使用後に再測定すれば、その変動を簡単に捉えられる。さらに、上肢の末梢静脈圧はCVPと良好に相関し、外来での採血時に容易に、そして運動負荷時にも連続して評価できる。フォンタン循環の鍵である静脈キャパシタンスは、CVPの値や変動を規定する。こうした静脈生理の評価法について概説するとともに、静脈拡張薬の効果、運動や食事といった実際の生活指導についても触れてみたい。
通常、心臓カテーテル検査で得られるCVPは日常と程遠い鎮静時の測定に限られる。しかし、例えば心カテで造影剤使用後に再測定すれば、その変動を簡単に捉えられる。さらに、上肢の末梢静脈圧はCVPと良好に相関し、外来での採血時に容易に、そして運動負荷時にも連続して評価できる。フォンタン循環の鍵である静脈キャパシタンスは、CVPの値や変動を規定する。こうした静脈生理の評価法について概説するとともに、静脈拡張薬の効果、運動や食事といった実際の生活指導についても触れてみたい。