The 54th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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JCC-JSPCCS Joint Symposium

JCC-JSPCCS Joint Symposium(II-JCCJS)
成人と小児のカテーテル治療最前線

Fri. Jul 6, 2018 4:40 PM - 6:10 PM 第2会場 (301)

座長:富田 英(昭和大学病院 小児循環器・成人先天性心疾患センター)
座長:原 英彦(東邦大学医療センター大橋病院 循環器内科)

[II-JCCJS-02] Amplatzer Familyの適応外使用

藤井 隆成1, 長岡 孝太1, 山口 英貴1, 清水 武1, 伊吹 圭二郎1, 樽井 俊1, 宮原 義典1, 石野 幸三1, 富田 英1, 曽我 恭司2 (1.昭和大学病院 小児循環器・成人先天性心疾患センター, 2.昭和大学横浜市北部病院 こどもセンター)

Keywords:カテーテル治療, Amplatzer, 適応外使用

小児循環器領域のカテーテル治療では、バルーンカテーテル、ステント、コイルなどが使用されるが、その大半は適応外使用の状態が続いている。一方、Amplatzer familyの開発はカテーテル治療へ大きな影響をもたらし、デバイスの種類の増加に伴い治療の幅が広がった。海外では多種多様なAmplatzer familyのデバイスが存在するが、国内で使用可能なAmplatzer familyのデバイスは、現在のところAmplatzer septal occluder(ASO)、Aamplatzer duct occluder(ADO)、Amplatzer vascular plug(AVP)のみに限定される。これらのデバイスはそれぞれ心房中隔欠損症、動脈管開存症、心臓・頭蓋内血管を除く動静脈に承認されている。しかし、近年これらのデバイスにおいても適応外の部位への使用報告が散見され、その安全性や有効性が認知されつつある。例えば、動脈管開存症や冠動脈瘻に対しするAVPの使用、卵円孔開存やFontan術後患者のfenestration閉鎖に対するASOの使用、心室中隔欠損症に対するADOの使用などがそれに該当する。これらの治療が、患者に大きな恩恵を与える可能性があることに疑いの余地がないが、実際に施行するに際しては治療の妥当性を慎重に吟味する必要があることはもちろん、使用するデバイスの特徴をより深く理解し合併症を確実に回避することが求められる。本項では、現在、国内外で行われているAmplatzer familyの適応外使用および今後の普及が望まれる治療に関して概説する。