[II-S10-02] 上大静脈症候群に対するステント留置術
Keywords:上大静脈症候群, ステント, 部分肺静脈還流異常
【緒言】部分肺静脈還流異常症修復術後の上大静脈症候群は、術後における重要な問題点の一つである。治療において、肺静脈還流路と上大静脈還流路の両方を確保することが重要である。ステントを用いた血管形成術を経験したので報告する。
【症例】66歳の男性、診断は、部分肺静脈還流異常症術後、上大静脈狭窄。2015年11月(63歳時)、右声門癌の治療中に、PAPVCを初めて指摘された。Qp/Qs=2.6、mPAp=23mmHgであり、Williams変法(2016年4月)を施行された。2018年3月ころから、起床時の顔面のむくみが出現し、上大静脈症候群と診断された。SVCは14mm PTFE graft、PVは12mm ring付きPTFE graftで、胸壁・肺静脈・大動脈の圧排により狭窄を生じている状況と考えられた。
2018年4月24日、バルーン拡大術により狭窄は解除され症状は軽快したが、術後数日で再狭窄が出現した。そこで、2018年6月15日、ステント留置術を計画した。
【本症例におけるSVCステント留置における検討項目】
1、 肺静脈狭窄をいかに回避するか?どのように評価するか?
2、 ステント脱落をいかに防ぐか。
3、 SVC-IVCの、ワイヤーループについて。
4、 ステントの選択 Balloon expandable か? Self expandableか?
5、候補ステント Palmatz stent 3008、4010 (sheath 10-12Fr)、SMART Control 14mm – 40mm, 60mm (sheath 7Fr) など。
【考察および結語】SMART Control 14mm – 60mm を用いてステント留置術を施行した。肺静脈閉塞の予防については、バルーン拡大中にCTで確認することにより、安全に施行することが可能になった。ステントは、SVC側から拡大し、SVC側をフレアにすることにより、安定して留置することができた。上大静脈症候群に対するステント留置術は、重要な治療法のひとつである。
【症例】66歳の男性、診断は、部分肺静脈還流異常症術後、上大静脈狭窄。2015年11月(63歳時)、右声門癌の治療中に、PAPVCを初めて指摘された。Qp/Qs=2.6、mPAp=23mmHgであり、Williams変法(2016年4月)を施行された。2018年3月ころから、起床時の顔面のむくみが出現し、上大静脈症候群と診断された。SVCは14mm PTFE graft、PVは12mm ring付きPTFE graftで、胸壁・肺静脈・大動脈の圧排により狭窄を生じている状況と考えられた。
2018年4月24日、バルーン拡大術により狭窄は解除され症状は軽快したが、術後数日で再狭窄が出現した。そこで、2018年6月15日、ステント留置術を計画した。
【本症例におけるSVCステント留置における検討項目】
1、 肺静脈狭窄をいかに回避するか?どのように評価するか?
2、 ステント脱落をいかに防ぐか。
3、 SVC-IVCの、ワイヤーループについて。
4、 ステントの選択 Balloon expandable か? Self expandableか?
5、候補ステント Palmatz stent 3008、4010 (sheath 10-12Fr)、SMART Control 14mm – 40mm, 60mm (sheath 7Fr) など。
【考察および結語】SMART Control 14mm – 60mm を用いてステント留置術を施行した。肺静脈閉塞の予防については、バルーン拡大中にCTで確認することにより、安全に施行することが可能になった。ステントは、SVC側から拡大し、SVC側をフレアにすることにより、安定して留置することができた。上大静脈症候群に対するステント留置術は、重要な治療法のひとつである。