[II-S10-03] CP Stent留置術
2015年4月から1年間CP stentの医師主導型治験が行われた。症例は30歳男性、C型単心室(S,D,D)、肺動脈閉鎖、心室中隔増設術、Rastelli型手術術後左肺動脈狭窄。挿管全身麻酔下の影響もあり、septation術後で右室機能が低下している等の理由で右室収縮期圧22mmHgと低く左肺動脈-主肺動脈圧較差は8mmHgと圧較差では治験適応応基準に達しなかったが、狭窄部径7.2mm、参照血管径14.4mmで狭窄率は50%と適応となった。0.035インチ スーパスティッフガイドワイヤーの先端を左肺動脈末梢に置き、12Fr Mullins long sheathを右房まで進めた。体外でBIBバルーン 14mmx3cmのバルーンにCP stent 8Z28を用手的にマウントして十分圧着したのち、Half -way front loading法によりシース・バルーン・ステントを一体にして左肺動脈狭窄部を超えるところまで進めた。シースからバルーン・ステントを露出し、シースから位置確認の造影を行った後、innnar balloon 次いでouter balloonの順で拡張し、ステントを留置した。狭窄部は前7.2mmから後12.2mmまで拡張した。合併症、手技の困難はなかった。CPステントはサイズバリエーションが豊富であり、狭窄病変に形態に応じたデバイスの選択が可能である。また、CP stentのサイズに応じたBIBバルーンのバリエーションが用意されており、ミルキングなどの脱落の危険性は少ないと考えられ、また金属線をレーザー溶接しているため断端が鋭利でなくバルーン破裂の危険性が極めて低いため安全な留置が可能である。