The 54th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

会長要望演題

会長要望演題05(II-YB05)
Multi-imaging modalities時代の診断カテーテルの役割

Fri. Jul 6, 2018 10:20 AM - 11:10 AM 第5会場 (304)

座長:金 成海(静岡県立こども病院 循環器科)
座長:藤井 隆成(昭和大学病院 小児循環器・成人先天性心疾患センター)

[II-YB05-05] 現在における診断心臓カテーテル検査・心血管造影検査の役割

江原 英治1, 村上 洋介1, 押谷 知明1, 數田 高生1, 中村 香絵1, 藤野 光洋1, 川崎 有希1, 加藤 有子2, 吉田 葉子2, 鈴木 嗣敏2, 西垣 恭一3 (1.大阪市立総合医療センター 小児医療センター 小児循環器内科, 2.大阪市立総合医療センター 小児医療センター 小児不整脈科, 3.大阪市立総合医療センター 小児医療センター 小児心臓血管外科)

Keywords:診断カテーテル, 画像診断, 造影CT

(背景)画像診断の飛躍的な進歩により、診断カテーテルを実施する割合は減少している。一方、カテーテル検査でしか評価できない項目も依然存在する。(目的)多くの診断モダリティーが利用可能な現在における、診断カテーテルの役割について検討すること。(対象と方法)当院にて診断心臓カテーテル検査・心血管造影検査(以下診断カテ)を実施した症例のうち、造影CTが治療方針決定に普及する前の3年間(1995-1997年:前期)と最近の3年間(2015-2017年:後期)において検査を実施した例を対象とした。前期・後期において、診断カテ実施数と全カテーテルに占める割合、診断カテを行った症例の基礎疾患、主な評価目的を比較した。また、後期において診断カテなしで手術を行った症例の基礎疾患、主な診断モダリティー、術式を検討した。(結果)1)診断カテ実施数とその占める割合は、前期572(81%)後期441(66%)。2)診断カテを行った症例の基礎疾患(前期/後期)はVSD87/53、ASD73/23、DORV24/37、AVSD24/31 、CoA・IAA18/4 、TOF113/90 、UVH121/87、TGA35/23、TAPVD10/3、川崎病25/12、その他42/78。3)診断カテの主な評価目的(前期/後期)は修復術前248/155、修復術後124/153、BT前32/3、PAB前8/2、BDG前・TCPC前後106/83、橈骨動脈よりの逆行性大動脈造影17/0、その他37/45。4)後期において診断カテなしで手術を行った症例は172例。基礎疾患は、VSD59、ASD40、CoA・IAA20、TOF12、PDA7、UVH6、その他28。主な診断モダリティーはUCGのみ33、UCG+造影CT119、UCG+MRI 20。術式はICR97、PAB26、BT18、bil-PAB10、arch repair7、その他14であった。(結語)形態診断が中心の症例は、心エコーや造影CT、MRIで評価可能であり診断カテーテルの意義は薄れている。右心バイパス症例や術後を含めた肺高血圧の評価には依然カテーテル検査は必須である。