[P11-01] 先天性心疾患におけるAMPLATZER Vascular Plug 4の使用経験
Keywords:血管塞栓術, AVP, Vascular plug
【背景】AMPLATZERTM Vascular Plug(AVP)が導入されて以来、径の大きい血管でも経皮的に閉塞することが可能となった。中でも最も新しいAVP4は4Fr(内径0.038インチ)のカテーテルによるデリバリーが可能であり、小児や複雑な血管にも使用できる。当院におけるAVP4の使用を振り返り、その有用性について検討した。【方法】これまでにAVP4を用いて血管塞栓術を施行された患児の病歴、手技内容などをまとめた。【結果】2014年10月から2017年12月で5症例10血管。年齢中央値は2.7歳(1.6 - 7.3歳)、体重中央値は10.1kg (7.8 - 18.7kg)であった。病変は単心室症における静脈-静脈短絡血管が2例(4血管)、肺動静脈瘻が1例(4血管)、フォンタン術後のフェネストレーションが1例、ファロー四徴症の体肺動脈短絡血管が1例だった。平均血管径は3.0±0.7mmで、デバイスのサイズ/血管径比の平均は1.8±0.2であった。10血管中9血管でデバイス留置後も残存短絡血流を認め、その9例でデタッチャブルコイル(ORBIT GALAXY Johnson & Johnson 6病変, AZUR TERUMO 1病変)またはプッシャブルコイル(TORNADO COOK 3病変)を近位部もしくはデバイス間に留置した。コイルのアンラベリングと追加のコイル操作の際にデバイスがマイグレーションするという軽度の有害事象を認めたが、全症例でターゲット血管の閉塞が可能であった。【考察】3mm前後の血管において、AVP4単独での塞栓効果は乏しかった。しかしそれをアンカーとしてコイルを追加することにより、安全かつ完全に血流を止めることができた。【結語】AVP4はコイルを組み合わせることによってロープロファイル形式を保ったまま中等度の血管を閉塞することが可能である。