[P17-03] 先天性心疾患手術における術後創部合併症 当院症例の検討
キーワード:外科治療, 術後創部合併症, 創部感染
【背景・目的】先天性心疾患に対する手術自体は侵襲・危険性の大きい手術であるが, 術後の創部感染, 胸骨変形,肥厚性瘢痕も手術合併症として軽視できない. 当科における過去の術後創部感染, 胸骨変形, 肥厚性瘢痕・ケロイドについて検討した.
【方法】2012年1月から2016年12月までに当院において胸骨正中切開で心臓手術を施行した症例を対象に, 術後創部感染, 胸骨変形, 肥厚性瘢痕・ケロイドについて後方視的に検討した.
【結果】対象期間内に404人(男性210人, 女性194人)に対して延べ499回の胸骨正中切開を施行した. 初回胸骨正中切開が367回, 再正中切開が132回であった. 対象の原疾患は, VSD 123例, ASD 51例, TOF(VSD/PAを含む) 33例, TGA 22例, DORV 21例, AVSD 20例, SV 15例, PAIVS 12例, TAPVC 12例, AS 10例, DCRV 10例, HLHS 10例, CoA 9例, TA 8例, IAA 7例, PAPVC 6例, Ebstein anomaly 3例, PS 3例, TAC 3例, AORPA 2例,Cor triatriatum 2例, cTGA 2例, AAE 1例, ALCAPA 1例, DCM 1例, HOCM 1例, Hypoplastic RV 1例, MR 1例, PDA 1例, TR 1例, 房室ブロック 5例, 川崎病性冠動脈瘤 2例, 感染性心内膜炎 1例. 洞不全症候群 1例, Valsalva洞動脈瘤破裂 1例, 気道出血 1例. CVカテーテル感染 1例. 病院死亡17例. 手術時年齢は平均 3.4歳(0-70). 術後, 表層感染9例, 深部感染7例を認めたが, 2015年以降では表層感染1例のみであった. 胸骨変形に対してプロテクターでの矯正例を72例認めた. 肥厚性瘢痕・ケロイドで何らかの投薬治療を要したのは52例であった.
【結論】当院における術後創部感染対策に関しては良好な成績が得られたが, 胸骨変形と肥厚性瘢痕・ケロイドについては課題として残っており, 今後さらなる検討が必要と考えられた.
【方法】2012年1月から2016年12月までに当院において胸骨正中切開で心臓手術を施行した症例を対象に, 術後創部感染, 胸骨変形, 肥厚性瘢痕・ケロイドについて後方視的に検討した.
【結果】対象期間内に404人(男性210人, 女性194人)に対して延べ499回の胸骨正中切開を施行した. 初回胸骨正中切開が367回, 再正中切開が132回であった. 対象の原疾患は, VSD 123例, ASD 51例, TOF(VSD/PAを含む) 33例, TGA 22例, DORV 21例, AVSD 20例, SV 15例, PAIVS 12例, TAPVC 12例, AS 10例, DCRV 10例, HLHS 10例, CoA 9例, TA 8例, IAA 7例, PAPVC 6例, Ebstein anomaly 3例, PS 3例, TAC 3例, AORPA 2例,Cor triatriatum 2例, cTGA 2例, AAE 1例, ALCAPA 1例, DCM 1例, HOCM 1例, Hypoplastic RV 1例, MR 1例, PDA 1例, TR 1例, 房室ブロック 5例, 川崎病性冠動脈瘤 2例, 感染性心内膜炎 1例. 洞不全症候群 1例, Valsalva洞動脈瘤破裂 1例, 気道出血 1例. CVカテーテル感染 1例. 病院死亡17例. 手術時年齢は平均 3.4歳(0-70). 術後, 表層感染9例, 深部感染7例を認めたが, 2015年以降では表層感染1例のみであった. 胸骨変形に対してプロテクターでの矯正例を72例認めた. 肥厚性瘢痕・ケロイドで何らかの投薬治療を要したのは52例であった.
【結論】当院における術後創部感染対策に関しては良好な成績が得られたが, 胸骨変形と肥厚性瘢痕・ケロイドについては課題として残っており, 今後さらなる検討が必要と考えられた.