[P55-04] Noonan症候群の肺動脈弁狭窄に対するカテーテル治療：バルーン形成術に対する有効性判定はいつ行うべきか？
Keywords:Noonan症候群, PS, BPVP
【背景】Noonan症候群(N症候群)の肺動脈弁(PV)は異形成弁のことが多く、バルーン肺動脈弁形成術(BPVP)が無効な場合も稀でない。
【目的・方法】BPVP無効と考え手術待機中に圧較差軽減した症例を経験し、BPVP後効果判定のための至適待機期間について、N症候群3例の経過をもとに検討した。
【結果】症例1) 2.6歳男: Synergy 10 mm 2本(126%大)でBPVP施行. PV前後圧較差(PG)改善は38から33mmHgと小さかった. プロプラノロール(以下Pro)1 mg/kgを4か月内服. 心エコーで最大/平均圧較差mmHg(MG/mG)は術前の51/26から術後1月,1.1年,2年,7年で、66/31, 33/15, 24/14, 19/8にまで低下した. 症例2）1.3歳男: Conquest 12 mm(121%大)でBPVP. PG53から30 mmHgに低下した. Pro 1mg/kgを1か月投与した. BPVP後の経過：1か月, 1年, 2年のMG/mGは、術前78/40から39/21, 24/11, 18/10にまで改善した. 症例3)月齢2男: Mustang 12mm(120%大)でBPVP. PG48から37mmHgに低下、Pro 1mg/kg 1か月投与した. BPVP後MG/mGは1月, 10月で59/32, 80/54と増悪. 月齢13で再度BPVP (Conquest9mm+ Mustang 7mm：126%大). PG (47mmHg)変化なくPro 1mg/kg(for 8M)を開始. 弁上狭窄の存在も勘案して外科手術適応とした. しかし手術待機中に1か月後, 8か月後と心エコーでMG/mGが57/38, 55/31と徐々に改善. 2.0歳でBPVP3回目(Conquest10mm+ 9 mm：139%大) 施行した結果、PG 52から32mmHgに低下. Pro 1mg/kg 4か月投与した. 11か月後、MG/mG は30/14にまで改善. PRはいずれも軽症であった.
【結語】N症候群ではBPVP後半年から1年圧較差の推移を観察すべきと考えられた.
【目的・方法】BPVP無効と考え手術待機中に圧較差軽減した症例を経験し、BPVP後効果判定のための至適待機期間について、N症候群3例の経過をもとに検討した。
【結果】症例1) 2.6歳男: Synergy 10 mm 2本(126%大)でBPVP施行. PV前後圧較差(PG)改善は38から33mmHgと小さかった. プロプラノロール(以下Pro)1 mg/kgを4か月内服. 心エコーで最大/平均圧較差mmHg(MG/mG)は術前の51/26から術後1月,1.1年,2年,7年で、66/31, 33/15, 24/14, 19/8にまで低下した. 症例2）1.3歳男: Conquest 12 mm(121%大)でBPVP. PG53から30 mmHgに低下した. Pro 1mg/kgを1か月投与した. BPVP後の経過：1か月, 1年, 2年のMG/mGは、術前78/40から39/21, 24/11, 18/10にまで改善した. 症例3)月齢2男: Mustang 12mm(120%大)でBPVP. PG48から37mmHgに低下、Pro 1mg/kg 1か月投与した. BPVP後MG/mGは1月, 10月で59/32, 80/54と増悪. 月齢13で再度BPVP (Conquest9mm+ Mustang 7mm：126%大). PG (47mmHg)変化なくPro 1mg/kg(for 8M)を開始. 弁上狭窄の存在も勘案して外科手術適応とした. しかし手術待機中に1か月後, 8か月後と心エコーでMG/mGが57/38, 55/31と徐々に改善. 2.0歳でBPVP3回目(Conquest10mm+ 9 mm：139%大) 施行した結果、PG 52から32mmHgに低下. Pro 1mg/kg 4か月投与した. 11か月後、MG/mG は30/14にまで改善. PRはいずれも軽症であった.
【結語】N症候群ではBPVP後半年から1年圧較差の推移を観察すべきと考えられた.