[I-OR11-04] 超音波Shear wave Elastgraphyを用いたFontan術後患者の肝硬度の検討
キーワード:Fontan後, 超音波, 肝硬度
【背景】超音波による非侵襲的な肝臓の硬さを数値として計測できるようになり、肝臓の線維化に対する評価の有用性が報告されている。また、肝臓の線維化は硬さだけではなく、shear wave elastgraphyにより算出される粘性も含まれた粘弾性にも反映されるとされているが、小児における検討は少ない。【目的】shear wave elastgraphyによる肝硬度評価指標の小児における年齢の影響を評価し、Fontan術後患者における有用性を検討すること。【方法】2018年4月から2018年12月に肝臓超音波検査を施行した右心系心内圧上昇を伴わない正常コントロール症例60例(1か月~22歳、中央値10歳)とFontan患者67例(1歳8か月~18歳1か月、中央値8歳)を対象とした。Canonmedial社製Aplio i-900を用い、硬さおよび粘性の指標であるspeed(SWS)、elasticity(SWE)、dispersion(SWD)を計測した。正常コントロール群での計測値の年齢よる影響を検討した。また、Fontan患者ではコントロール群との比較を行い、臨床症状や経過の影響を検討した。【結果】コントロール群においてSWS1.3±0.1 m/s、SWE 5.2±0.8 KPa、SWD 11.7±1.6(m/s)/KHzであり、年齢による差は認めなかった。これは正常成人において報告されている数値とも差は認めなかった。また、Fontan群ではSWS2.3±0.4m/s ,SWE17.5±7.2KPa、SWD22.7±4.9(m/s)/KHz であり、いずれもコントロール群と比較して高値を示した(p< 0.05)。フォンタン術後年数は0~16年(中央値5年)であったが、術後経過年数と各指標の間で有意な相関は認めなかった。【考察】コントロール群においては年齢による計測値の差は認めず、評価に際して年齢は考慮する必要はないと思われた。Fontan術後患者ではFontan術後早期から超音波Elastgraphyに反映される硬度上昇、粘弾性の変化をきたしており、Fontan循環による中心静脈圧の上昇そのものが本病態形成に強く影響を及ぼしているものと思われた。