[I-P18-05] ICDの植込み後の患児における遠隔モニタリングの有用性
Keywords:ICD, 遠隔モニタリング, 小児
【はじめに】
致死性不整脈に対する二次予防としてICD植込みが適応となるが、小児では自覚症状や周囲の判断によるICD作動の早期発見が困難な場合がある。
【目的】
小児におけるICD植込み後の遠隔モニタリングシステムの有用性を検討する。
【方法】
ICD植込み後に除細動が実施された症例について受診に至った経緯、時間、治療方針への影響について診療録から後方視的に検討した。
【症例1】
16歳女性。支援学校へ通学。生後2か月時にVfとなり蘇生。心電図からQT延長症候群と診断され、β遮断薬の内服とICD植込みを行った。15年後に定期受診時のICD checkで、受診2か月前のICD作動が確認されたが、家族からは不整脈とは認識されていなかった。RyRの遺伝子変異が同定されていたため、フレカイニドの内服を追加した。
【症例2】
2歳男児。生後10か月時にVfとなり蘇生。アミオダロンの内服とICD植込みを行い退院した。退院1週間後に母がICD作動を疑い受診。適切作動が確認された。発症時の心電図からShort coupled variant of torsade de pointsと診断し、ベラパミルの内服へ変更した。
【症例3】
14歳男児。発達遅滞・難治性てんかん、発作性心房細動で外来フォロー中、12歳時にVfとなり蘇生。蘇生時の心電図からJ波症候群と診断。ベプリジルの内服とICD植込みを行い、ICDの遠隔モニタリングを設定し退院した。退院3か月後に同システムによりICD作動が確認され入院。入院後にVf stormとなり頻回にICDが作動。キニジンの内服へ変更した。
【まとめ】
症例1,2では外来受診時のICD checkで始めて作動が確認され、薬物療法の調整でその後の不整脈イベントは予防された。症例3では遠隔モニタリングシステムにより直ちにICD作動が認識され、その後のVf stormに対して入院管理下で対応することが出来た。小児において、遠隔モニタリングシステムはICD作動の早期発見に有用と考え、現在、全例に導入し不整脈発生の早期検出に努めている。
致死性不整脈に対する二次予防としてICD植込みが適応となるが、小児では自覚症状や周囲の判断によるICD作動の早期発見が困難な場合がある。
【目的】
小児におけるICD植込み後の遠隔モニタリングシステムの有用性を検討する。
【方法】
ICD植込み後に除細動が実施された症例について受診に至った経緯、時間、治療方針への影響について診療録から後方視的に検討した。
【症例1】
16歳女性。支援学校へ通学。生後2か月時にVfとなり蘇生。心電図からQT延長症候群と診断され、β遮断薬の内服とICD植込みを行った。15年後に定期受診時のICD checkで、受診2か月前のICD作動が確認されたが、家族からは不整脈とは認識されていなかった。RyRの遺伝子変異が同定されていたため、フレカイニドの内服を追加した。
【症例2】
2歳男児。生後10か月時にVfとなり蘇生。アミオダロンの内服とICD植込みを行い退院した。退院1週間後に母がICD作動を疑い受診。適切作動が確認された。発症時の心電図からShort coupled variant of torsade de pointsと診断し、ベラパミルの内服へ変更した。
【症例3】
14歳男児。発達遅滞・難治性てんかん、発作性心房細動で外来フォロー中、12歳時にVfとなり蘇生。蘇生時の心電図からJ波症候群と診断。ベプリジルの内服とICD植込みを行い、ICDの遠隔モニタリングを設定し退院した。退院3か月後に同システムによりICD作動が確認され入院。入院後にVf stormとなり頻回にICDが作動。キニジンの内服へ変更した。
【まとめ】
症例1,2では外来受診時のICD checkで始めて作動が確認され、薬物療法の調整でその後の不整脈イベントは予防された。症例3では遠隔モニタリングシステムにより直ちにICD作動が認識され、その後のVf stormに対して入院管理下で対応することが出来た。小児において、遠隔モニタリングシステムはICD作動の早期発見に有用と考え、現在、全例に導入し不整脈発生の早期検出に努めている。