第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

ポスターセッション

その他

ポスターセッション35(I-P35)
その他 1

2019年6月27日(木) 17:40 〜 18:40 ポスター会場 (大ホールB)

座長:濱田 洋通(東京女子医科大学八千代医療センター 小児科)

[I-P35-05] 抗腫瘍薬による心筋障害についての検討

石原 温子1, 稲熊 洸太郎1, 豊田 直樹1, 坂崎 尚徳1, 末廣 譲2, 小林 健一郎2, 宇佐美 郁哉2 (1.兵庫県立尼崎総合医療センター 小児循環器科, 2.兵庫県立尼崎総合医療センター 小児血液腫瘍科)

キーワード:アントラサイクリン, 心筋障害, GLS

【はじめに】アントラサイクリン系の抗腫瘍薬の心筋障害は一般的に知られており300mg/m2以下を投与の基準とされ生涯の蓄積投与量が重要視されている。遠隔期の重症心不全の発症も散見される中、急性期のsubclinicalな心筋障害は判断に苦慮し予防での早期介入の時期は定まったものはない。【方法】当院で2018年の一年間で小児血液疾患の治療で抗腫瘍薬を用い、予防的もしくは治療的にACEIを投与され、後方視的に心エコーにて解析しえた5例に関して検討した。【結果】平均5.5歳(10ヶ月-15歳)、全て女児であった。診断はリンパ球性白血病が3例(うち再発1例)、骨髄性白血病2例。初発例のみではアントラサイクリン系投与量はドキソルビシン換算で平均106mg/m2(74-150mg/m2)であった。アントラサイクリン投与後にBNP, NT-pro BNP, Troponin-I, Troponin-Tの一過性上昇と、心エコー検査にてGlobal Longitudinal Strainの有意な低下 ((-22.1±2.1(pre), -17.2±1.6(post)(p=0.01) )を認めた。【結論】抗腫瘍薬投与後は短軸方向の収縮低下をともなわず、長軸方向のストレイン低下を認めた。subclinicalな心筋障害はGLSが有用である。トロポニンIやBNP, NT pro BNPの一過性上昇が潜在性の心筋障害のマーカーとなりACEI投与時期の参考になり得る。