[I-PD01-02] 大阪府北部地震において先天性心疾患小児の搬送に関わって感じたこと
キーワード:大阪府北部地震, 災害時小児周産期リエゾン, 搬送
大阪府北部地震では、先天性心疾患(CHD)小児を扱う関西最大の病院が甚大な被害を受けた。そのため、長期入院を含む13名の重症CHD小児の搬送が必要になった。我々はその調整に関わったので、そこで気がついたことを報告する。
1.訓練と準備
大阪では、震災前より、保健医療調整本部における災害時小児周産期リエゾンの活動訓練を行ってきた。その中で、本部とリエゾン間、リエゾン同士、府の職員とリエゾン間などで顔の見える関係ができあがっていたため、発災後すぐに役割分担が確立し、情報伝達をスムーズに行うことができた。
一方、災害時に、どのような体制で搬送が行われるのかを知っていなければ、適格なヘルプの出し方もわからない。搬送先を間違って教えられた患者家族もいた。当院では、災害時の情報管理に必要な物品が全く準備されていなかった。全ての病院において、災害に対する準備が必要である。
2.情報伝達
病院間搬送に際し、収集した情報は、年齢と疾患名、手術名、ごく簡単な装備情報だけであった。これらの情報だけでは、実際の重症度や緊急度の判断は困難であった。また、長期入院患者の中には、多剤耐性菌の保菌、医療不信など、社会的な問題を背景に持つ患者が一定数存在する。それらは、伝達情報としては、実は重要なことであった。CHD小児に関する情報伝達の共通フォーマットを作成する必要がある。
3.施設情報
患者の重症度や緊急度を想定できても、その患者をどの病院で収容できるか判断するのが難しかった。カテコラミンの使用に不慣れな病院に搬送してしまい、その後2次搬送された症例があった。CHD小児に関し、どのレベルの患者を管理できるのかという施設情報を事前に集約しておく必要性がある。
1.訓練と準備
大阪では、震災前より、保健医療調整本部における災害時小児周産期リエゾンの活動訓練を行ってきた。その中で、本部とリエゾン間、リエゾン同士、府の職員とリエゾン間などで顔の見える関係ができあがっていたため、発災後すぐに役割分担が確立し、情報伝達をスムーズに行うことができた。
一方、災害時に、どのような体制で搬送が行われるのかを知っていなければ、適格なヘルプの出し方もわからない。搬送先を間違って教えられた患者家族もいた。当院では、災害時の情報管理に必要な物品が全く準備されていなかった。全ての病院において、災害に対する準備が必要である。
2.情報伝達
病院間搬送に際し、収集した情報は、年齢と疾患名、手術名、ごく簡単な装備情報だけであった。これらの情報だけでは、実際の重症度や緊急度の判断は困難であった。また、長期入院患者の中には、多剤耐性菌の保菌、医療不信など、社会的な問題を背景に持つ患者が一定数存在する。それらは、伝達情報としては、実は重要なことであった。CHD小児に関する情報伝達の共通フォーマットを作成する必要がある。
3.施設情報
患者の重症度や緊急度を想定できても、その患者をどの病院で収容できるか判断するのが難しかった。カテコラミンの使用に不慣れな病院に搬送してしまい、その後2次搬送された症例があった。CHD小児に関し、どのレベルの患者を管理できるのかという施設情報を事前に集約しておく必要性がある。