[II-P51-04] 当院にて先天性心疾患術後早期にカテーテルインターベンションを要した症例の検討
キーワード:術後早期, カテーテル治療, 先天性心疾患
【背景】先天性心疾患児における心臓カテーテル検査(以下CC)およびカテーテルインターベンション(以下CI)の安全性は確立しているが、術後早期は縫合離開・患者移動などのリスクが高いと考えられてきた。一方で術後狭窄病変などの残存は術後管理を難渋させる。近年、術後早期にCIを積極的に行うことを推奨する報告が散見されるが、安全性と有効性について検討した報告は限られている。【目的】先天性心疾患術後早期のCIの安全性と有効性について検証すること。【対象・方法】当院において診療録から追跡可能であった1997年1月~2018年12月の間で術後8週未満にCIを行った26例を後方視的に検討した。【結果】1997年1月から2018年12月までにCC/CIは2330例施行。CIは396例(17%)で、術後8週未満でのCIは26例(21人、1.1%)であった。26例中21例が2008年以降に施行していた。男児15例、月齢3カ月(0-29)、体重4.5kg(2.3-9.7)、術後日数は38日(6-55)、カテーテル関連合併症は1例(3.8%、心タンポナーデ)、カテーテル関連死亡は0例であった。CI前の術式はmBTS(31%)、BCPS(19%)、PAB(11%)の順であった。術後早期にCIとなった主な原因は術後残存病変が16例(62%)、低酸素血症が5例(19%)、心房間交通狭小化が4例(15%)であった。またCI治療はBalloon angioplasty13例(50%)、BAS6例(23%)、コイル塞栓6例(23%)であった。術後早期にCIを行った26例中23例(88%)が有効であった。【考察】各症例に対し、事前に十分な治療プランの検討を行うことで、既報告と同等の安全性と有効性を確保することが出来た。また術後早期の介入により、手術介入を回避した症例も存在した。【結論】先天性心疾患術後早期のCIは安全に実施され、有効であった。