[II-PD04-04] Border line LVに対する治療戦略
Keywords:Border line left ventricle, 両側肺動脈絞扼術, 心房中華欠損
左室容積が境界領域にある左心室に対する治療は、単心室治療の遠隔成績から、より良い二心室治療確立への戦略が求められるが、適応基準に関してはまだ定まったものはない。
胎児診断の進歩により出生前より治療戦略が開始出来るようになり、当院での二心室治療に対する治療戦略の判断としては下記の点に留意している。
① 左室が心臓心尖部を形成している。
② 左心室容積が正常の70%以上
③ 僧帽弁サイズが正常の70%以上
④ 大動脈弁サイズが正常の60%以上
⑤ 大動脈遠位弓部まで順行性血流が得られている
⑥ 心内膜繊維弾性症を呈していない。
出生前より二心室治療に懸念がある症例では、母体酸素療法をおこう場合もあるが、その効果に関しては検討中である。出生後上記の要素を確認し、大動脈縮窄の程度に対してプロスタグランジンのon off testを行う。プロスタグランジンを中止して全身循環が保たれれば、二心室治療は成立する。動脈管依存性体循環の治療方針としてRapid two stage Norwood手術を基本としており、まず両側肺動脈絞扼術を行う。心房間交通に関しては、将来のFontan手術を念頭においた肺高血圧を回避する為の上限左房圧、また左室の成長を誘導するための適切な心房間交通の大きさに関しては確立した設定はない。更に両側肺動脈絞扼術の程度も、Norwood手術を前提にした場合と二心室治療に向かう場合では設定条件が同じではない可能性があり、適切な設定は確立していない。
両側肺動脈絞扼術後の左心室、僧帽弁、大動脈弁、大動脈弓の血流動態を確認の上、最終的に二心室治療が可能判断を行う。二心室治療が可能な場合は、大動脈弓再建と心房間交通のサイズの最終決定し、左心室の成長を促すこととなる。
これらを踏まえて、当院で経験したBorder line LVについて症例を提示させて頂く。
胎児診断の進歩により出生前より治療戦略が開始出来るようになり、当院での二心室治療に対する治療戦略の判断としては下記の点に留意している。
① 左室が心臓心尖部を形成している。
② 左心室容積が正常の70%以上
③ 僧帽弁サイズが正常の70%以上
④ 大動脈弁サイズが正常の60%以上
⑤ 大動脈遠位弓部まで順行性血流が得られている
⑥ 心内膜繊維弾性症を呈していない。
出生前より二心室治療に懸念がある症例では、母体酸素療法をおこう場合もあるが、その効果に関しては検討中である。出生後上記の要素を確認し、大動脈縮窄の程度に対してプロスタグランジンのon off testを行う。プロスタグランジンを中止して全身循環が保たれれば、二心室治療は成立する。動脈管依存性体循環の治療方針としてRapid two stage Norwood手術を基本としており、まず両側肺動脈絞扼術を行う。心房間交通に関しては、将来のFontan手術を念頭においた肺高血圧を回避する為の上限左房圧、また左室の成長を誘導するための適切な心房間交通の大きさに関しては確立した設定はない。更に両側肺動脈絞扼術の程度も、Norwood手術を前提にした場合と二心室治療に向かう場合では設定条件が同じではない可能性があり、適切な設定は確立していない。
両側肺動脈絞扼術後の左心室、僧帽弁、大動脈弁、大動脈弓の血流動態を確認の上、最終的に二心室治療が可能判断を行う。二心室治療が可能な場合は、大動脈弓再建と心房間交通のサイズの最終決定し、左心室の成長を促すこととなる。
これらを踏まえて、当院で経験したBorder line LVについて症例を提示させて頂く。