[II-TRO01-04] 循環器内科外来における高度医療セクレタリーの役割-患者アンケート結果を中心にー
Keywords:医師事務作業補助者, 患者満足度, 外来診療
【背景】医師事務作業補助者の使命は、医師の事務的業務を支援することで医師が診療業務に専念できる業務環境を確保し、医療の質向上と病院運営の全体に資することとされ注目されている。当院で2012年に医師事務作業補助者、2015年に高度医療セクレタリー(以下MS)を導入。MSは特定の診療科、医師に配属され、高度な理解とスキルにより高度なレベルの業務遂行が可能で、主に外来診療時の診療記録の代行入力、必要時に医師の指示のもとオーダー補助も行う。【目的】循環器内科外来でのMS導入効果の検討。【方法】電子カルテ上の記録から後方視的に患者待ち時間の調査、患児の両親対象にMS導入前後での待ち時間、診療の変化などに関するアンケート調査を実施。【結果】1. 特定医師1名の患者待ち時間は、導入前(2016年7-8月/患者予約数333名)平均77分から、1年後(2017年7-8月/患者予約数356名)70分、導入2年後(2018年7-8月/患者予約数362名)55分と改善。 2. MS導入1年後、特定医師2名の外来受診した150名対象にアンケート調査を行った。患者年齢は5歳未満21名(14%)、5-10歳50名(33%)10歳以上77名(51%)で、受診間隔は1-3か月毎26名(70%)、4-6か月41%(27%)。待ち時間が短縮したと解答したのは65名(43%)、やや短縮した58名(39%)、変化なし23名(15%)。疑問点や不安な点が解決できたと解答したのは49名(33%)、やや解決できた22名(15%)、変化なし71名(47%)。MS導入による主な変化(2つ選択)では、待ち時間の短縮102名(68%)、スムーズな診療72名(50%)、雰囲気の改善30名(20%)、変化なし32名(31%)。【考察と結論】MS配置後、待ち時間の短縮や診療内容の質の向上により患者の満足度が上昇し、診療に貢献できた。