[P25-4] カテーテル治療における治療時体重の影響
Keywords:低出生体重, カテーテル治療, 新生児
【背景】CHDに対し生後早期にカテーテル治療(CI)を行うことがあるが, 体重による有効性や合併症などの差異は明らかでない.【目的】当院NICU入院中にCIを行った症例を体重別に比較し, 背景, 治療内容, 転帰, 有害事象等を検討する.【方法】2011年から2019年にCIを行った症例の診療録を後方視的に検討し, CI時体重が2500g未満(L群)/2500g以上(nL群)の2群間で比較した.【結果】57例(L群/nL群=17/40例)に79回(L群/nL群=24/55回)のCIが行われた. CI時体重の中央値は1860 (842∽2489)/ 3080 (2500∽4522)g( P < 0.001)で, 主疾患の内訳はTGA 5/21例, HLHS 1/7例, critical PS 2/2例, TOF 1/0例, TAPVR 1/0例, single RV 2/2例, PA/IVS 2/3例, TAC 1/1例, CoA/VSD 1/1例, Scimitar症候群 0/2例, DORV 1/1例であった. CIの内訳はBAS 6/28回, static BAS 12/5回, PTAV 1/1回, PTPV 2/6回, PTA 3/7回, ステント留置 2/5回, コイル塞栓 0/2回であった. 照射時間, 面積線量積の中央値はそれぞれ36/32分( P = 0.839),130/185μGym2( P = 0.039)であった. 有害事象は不整脈が2/7例, 低酸素が3/1例, ステント脱落が1/2例, カテーテル検査後の静脈閉塞が2/5例あり, L群で血管外穿通と事故抜管が各1例, nL群で肺出血と血圧低下が各1例であった. 転帰は生存が20/54例, 死亡が4/1例( P = 0.028)であったが, CI関連の死亡はなかった.【結論】CHDに対するCIは低体重でも安全に行える可能性がある.