[P64-4] ストレス刺激による循環応答におけるマイクログリアの関与
Keywords:中枢性循環調節, マイクログリア, 急性ストレス負荷
【背景】
高血圧は心血管疾患の主要なリスクファクターである。その原因の一つに、ストレス刺激により引き起こされる持続的な交感神経興奮が想定されている。神経活動の興奮持続には、アストロサイトやマイクログリア等のグリア細胞が関与しており、重要な役割を果たしていると考えられている。しかし、ストレス刺激による循環応答にマイクログリアがどのような役割を果たしているかは十分に検討されていない。
【目的】
マイクログリアが急性ストレス負荷による循環応答に関与しているかを明らかにすること。
【方法】
無麻酔・非拘束下に血圧および脈拍数を測定するため、Wistar rat (週齢23-30, オス, 体重 300~467g) 14匹に全身麻酔下で血圧測定用無線送信機を腹部大動脈へ挿入した。急性Air jet stress負荷前5分間、負荷中(10L/min, 15min)、負荷後30分間の血圧・脈拍数をControlとして測定した。マイクログリアの循環応答への関与を検討するため、同一個体にマイクログリアの活性化阻害剤であるMinocyclineを腹腔内投与し、同様の測定を行った。急性Air jet stress負荷前5分間の血圧・脈拍数をベースラインとして、急性ストレス負荷中10分間、負荷終了直後10分間、負荷終了後20分から30分までの10分間の各時間区間における血圧・脈拍数の平均値の変化率をMinocycline投与前後で比較した。
【結果】
急性Air jet stress負荷により血圧・脈拍数はベースラインから上昇したが、Minocycline投与後は投与前と比較しストレス負荷中から血圧・脈拍数の上昇は抑制され、負荷中10分間における血圧・脈拍数の上昇率は投与前と比して有意に低下した。また、負荷終了直後10分間における脈拍数の上昇率も低下する傾向にあった。
【まとめ】
マイクログリアは急性ストレス負荷に対する循環応答に関与し、血圧・脈拍の上昇に作用している。
高血圧は心血管疾患の主要なリスクファクターである。その原因の一つに、ストレス刺激により引き起こされる持続的な交感神経興奮が想定されている。神経活動の興奮持続には、アストロサイトやマイクログリア等のグリア細胞が関与しており、重要な役割を果たしていると考えられている。しかし、ストレス刺激による循環応答にマイクログリアがどのような役割を果たしているかは十分に検討されていない。
【目的】
マイクログリアが急性ストレス負荷による循環応答に関与しているかを明らかにすること。
【方法】
無麻酔・非拘束下に血圧および脈拍数を測定するため、Wistar rat (週齢23-30, オス, 体重 300~467g) 14匹に全身麻酔下で血圧測定用無線送信機を腹部大動脈へ挿入した。急性Air jet stress負荷前5分間、負荷中(10L/min, 15min)、負荷後30分間の血圧・脈拍数をControlとして測定した。マイクログリアの循環応答への関与を検討するため、同一個体にマイクログリアの活性化阻害剤であるMinocyclineを腹腔内投与し、同様の測定を行った。急性Air jet stress負荷前5分間の血圧・脈拍数をベースラインとして、急性ストレス負荷中10分間、負荷終了直後10分間、負荷終了後20分から30分までの10分間の各時間区間における血圧・脈拍数の平均値の変化率をMinocycline投与前後で比較した。
【結果】
急性Air jet stress負荷により血圧・脈拍数はベースラインから上昇したが、Minocycline投与後は投与前と比較しストレス負荷中から血圧・脈拍数の上昇は抑制され、負荷中10分間における血圧・脈拍数の上昇率は投与前と比して有意に低下した。また、負荷終了直後10分間における脈拍数の上昇率も低下する傾向にあった。
【まとめ】
マイクログリアは急性ストレス負荷に対する循環応答に関与し、血圧・脈拍の上昇に作用している。