[II-PD05-4] The Outcome of Radiofrequency Catheter Ablation for Septal Accessory Pathway
Keywords:WPW症候群, アブレーション, 小児
WPW症候群に対するカテーテルアブレーションの成績は向上しているが、中隔副伝導路に対するアブレーションでは複雑な解剖のため難渋する症例が存在すること、房室ブロックの合併症に注意を要するなどの問題点がある。高周波アブレーションでの中隔副伝導路に対する通電回数、成績、合併症について検討した。対象と方法:2014年から2020年までの6年間でWPW症候群に対して高周波アブレーションを行った症例を対象とした。複数副伝導路は除外した。中隔副伝導路とそれ以外の副伝導路で通電回数、急性成功、再発、合併症について比較した。結果 52例のうち中隔副伝導路は18例、それ以外は34例(左側21例、右側13例)。年齢、体重の中央値は中隔12.5歳、42kg、中隔以外9.5歳、29kgであった。症候性は中隔63%、中隔以外63%であった。急性成功率、再発率は中隔88.8%、11%、中隔以外97%、9%であった。合併症は中隔以外で1例右脚ブロックを認めた。通電回数は中隔3回(1-3)、中隔以外5回(2-26)であった。前中隔、中中隔、後中隔での通電回数はそれぞれ2.5回、2回、3.5回であった。(値は中央値、括弧内は第1・第3四分位数を示す)。中隔、中隔以外でいずれの検討項目は有意差を認めなかった。結語 中隔副伝導路に対する高周波アブレーションの成績は他の部位の副伝導路と差は認めず、房室ブロックの合併症は認めなかった。ただ困難な症例、房室ブロックの合併症が存在するため焼灼には細心の注意を払う必要がある。またクライオアブレーションのWPW症候群への適応拡大が待たれる。