The 57th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Digital Oral

カテーテル治療

デジタルオーラルII(P16)
カテーテル治療 2

指定討論者:馬場 健児(岡山大学病院IVRセンター)
指定討論者:萱谷 太(大阪母子医療センター)

[P16-1] ADO-IIのディスクは留置後3ヶ月で扁平化する

澤田 まどか, 吉川 靖, 名和 智裕, 高室 基樹 (北海道立子ども総合医療・療育センター)

Keywords:Amplatzer Duct Occluder-II(ADO-II), ディスク変形, 留置後

【背景】Amplatzer Duct Occluder-II(ADO-II)は対称形で動脈管の両側から留置可能な点が従来のADOより優れているが、大きな両端ディスクの肺動脈や大動脈への突出が問題になる。留置後のディスク形態変化についての報告は乏しい。【目的】ADO-II留置後にディスク形態が変化し、薄くなる例を連続して経験したので報告する。【方法】当院でADO-IIを留置した連続3例の形態を観察した。留置したADO-IIは5-6が2例、6-6が1例で完全閉塞を得た。留置翌日、1か月、6か月、1年の肺動脈側ディスク(PAD)厚、中心部径、大動脈側ディスク(AoD)厚を胸部X線単純写真側面像で計測した。【結果】症例1は15kgの3歳女児。動脈管はE型で最狭窄部径1.0mm、管状部径3.5mm、最大径14mm、長さ12mmでADO-II5-6を逆行性に留置した。ディスク厚はPADが3.7mm→3.1mm→2.9mm→2.5mm→1.9mm、AoDが3.6mm→3.6mm→1.4mm→1.4mm→1.4mmと推移した。症例2は15kgの4歳女児。動脈管はD型で最狭窄部径1.0mm、管状部径3.5mm、最大径11mm、長さ10mmでADO-II5-6を逆行性に留置した。ディスク厚はPADが1.9mm→1.9mm→1.8mm→1.5mm、AoDが5.6mm→5.0mm→2.1mm→1.7mmと推移した。症例3は6.1kgの2か月男児。動脈管はE型で最狭窄部径4.5mm、管状部径4.7mm、最大径11mm、長さ14mmでADO-II6-6を順行性に留置した。ディスク厚はPADが4.1mm→3.0mm→2.2mm→2.1mm→1.8mm、AoDが7.1mm→7.2mm→2.6mm→2.3mm→2.1mmと推移した。いずれも肺動脈、大動脈狭窄所見は認めない。【考察】3例とも大動脈側ディスクがより顕著に扁平化した。大動脈側が肺動脈側に比べディスクへの圧力が高いためと考えられる。【結語】ディスクは3か月程度で扁平化する。