[I-YB02-02] 小児重症肺高血圧症に対するPotts shuntとその変法
Keywords:肺高血圧, Potts shunt, 肺移植
2004年、フランスのDr. Sidiらが小児特発性肺動脈性肺高血圧症(IPAH)に対するPotts shunt導入を報告した。ASD作成と対比して直接的な右室後負荷軽減と上半身SpO2維持が利点である。原法は左側開胸で左肺動脈と下行大動脈を側側吻合し制限のない開口を設けている。以降、欧州を中心にこの術式の適応が広がり、2019年の欧州小児肺血管病変ネットワークのガイドラインには、「末期PAHの小児患者に対して、Potts shuntがdestination therapyないし両側肺移植へのbridgeとなる可能性がある(class llb/Evidence C)」と記載されるに至った。2021年には欧州/米国共同で肺高血圧症児に対する外科的/経皮的Potts shunt作成の後方視的検討がなされ、110名の5年生存率ないし肺移植回避率(58%)はPHに対する小児肺移植後の5年生存率と同等であると報告された。今回、当院で2016年に施行したmodified Potts shunt症例(境界型左室/over systemic PHの13歳男児に対する12mm 人工血管を用いた肺動脈-下行大動脈シャント)の経験をもとに、今後の重症PH患児に対する本術式の適応とその方法に関する議論を深めたい。