The 58th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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シンポジウム

シンポジウム14(II-SY14)
研究委員会

日本小児循環器学会支援研究課題年次報告

Fri. Jul 22, 2022 5:15 PM - 6:45 PM 第3会場 (大ホールC)

座長:犬塚 亮(東京大学 小児科)
座長:新居 正基(静岡県立こども病院 循環器科)

[II-SY14-01] 本邦に於けるフォンタン術後臨床事故の現状把握と治療・管理法の確立を目指した前向き多施設コホート研究 :フォンタン・レジストリー

大内 秀雄 (国立循環器病研究センター)

Keywords:フォンタン, 入院, 治療

フォンタン循環は高い中心静脈圧、低い心拍出量、そして軽度の低酸素血症を特徴とする特有に循環で、慢性右心不全の病態を示す。従って、フォンタン循環に関連した心不全悪化、不整脈、蛋白漏出性胃腸症、血栓症など入院治療と管理を必要とするイベントや死亡の頻度が高い。しかしながら、これら入院を要する患者に対する治療と管理法は世界的に確立していない現状から、各イベントに関連する病態の治療と管理は各施設に委ねられているのが現状があり、従ってこれら医療の実態や予後への効果は全く不明である。フォンタン術後患者が確実に増加している中で、特に入院治療を要する“high risk”フォンタン術後患者の治療と管理の実態を把握することはフォンタン術後患者全体の予後改善を目指す戦略構築には効率的で不可欠である。そこで、日本小児循環器学会学術委員会の支援の基、“high risk”フォンタン術後患者に焦点を当てた当該レジストリー研究(フォンタンレジストリー)を立ち上げた。現時点で国立循環器病研究センターを含め20施設での倫理委員会で承認され2018年より患者が登録中され進行中である。当該レジストリー研究は3年間の登録期間で200例を目標とし、入退院時検査成績、入院中の治療管理、退院後3年の予後把握から成る。現時点で160例を超える登録数となっている。当該レジストリーの概要と途中経過について概説する。