[II-SY14-02] 孤立性右室低形成の臨床遺伝学的研究
Keywords:孤立性右室低形成, チアノーゼ, 心不全
【目的】孤立性右室低形成の自然歴については、現在まで症例報告のみで世界的に見渡してみても、十分に明らかにされているとは言えないのが現状である。右室の大きさおよび心房間交通の程度により、血行動態・臨床症状・予後が左右されることが予想されるが、その自然歴については十分な検証がなされていない。そのため、診断や治療を検討する上で、孤立性右室低形成の実態、予後についての大規模な調査研究を行うことが喫緊の課題である。
【方法】研究のデザイン:介入・侵襲を伴わない後方視的および前方視的観察研究。主要評価項目:心イベントまたは死亡/心臓移植。副次的評価項目:疫学情報、診療情報、検査データ、遺伝学的データ。
1.アンケート調査:全国の小児循環器修練施設に孤立性右室低形成の病名で登録されている患者に対してアンケートを行う。
2.後方視的観察研究:アンケート調査の結果を利用して対象患者のリクルートを行う。選択基準を満たした循環器疾患患者から初診時からの診療データを入手する。新規症例登録時に、可及的に過去に遡って臨床情報を得る。
3.前方視的観察研究:後方視的観察研究からリクルートされた患者の追跡調査と網羅的遺伝学的検査を行う。追跡調査は,原則として1年ごとに行う。本研究終了時ないし登録後3年、5年の時点でデータを集計し、各評価項目に関する判定を行う。評価解析法としては,治療内容、治療内容ごとの患者特性、治療有効性、治療認容性、予後、有害事象の発生率等について解析を行う。
【結論】孤立性右室低形成の報告が希少であり、症例をより多く収集するために、日本小児循環器学会の協力の下、全国的な研究組織を構築した上でデータ収集することが不可欠である。診断基準が明確ではないことから、本研究組織を構築した上で、様々な観点から疫学と予後情報を用いて本疾患の実態と診断について今後十分に検討していく予定である。
【方法】研究のデザイン:介入・侵襲を伴わない後方視的および前方視的観察研究。主要評価項目:心イベントまたは死亡/心臓移植。副次的評価項目:疫学情報、診療情報、検査データ、遺伝学的データ。
1.アンケート調査:全国の小児循環器修練施設に孤立性右室低形成の病名で登録されている患者に対してアンケートを行う。
2.後方視的観察研究:アンケート調査の結果を利用して対象患者のリクルートを行う。選択基準を満たした循環器疾患患者から初診時からの診療データを入手する。新規症例登録時に、可及的に過去に遡って臨床情報を得る。
3.前方視的観察研究:後方視的観察研究からリクルートされた患者の追跡調査と網羅的遺伝学的検査を行う。追跡調査は,原則として1年ごとに行う。本研究終了時ないし登録後3年、5年の時点でデータを集計し、各評価項目に関する判定を行う。評価解析法としては,治療内容、治療内容ごとの患者特性、治療有効性、治療認容性、予後、有害事象の発生率等について解析を行う。
【結論】孤立性右室低形成の報告が希少であり、症例をより多く収集するために、日本小児循環器学会の協力の下、全国的な研究組織を構築した上でデータ収集することが不可欠である。診断基準が明確ではないことから、本研究組織を構築した上で、様々な観点から疫学と予後情報を用いて本疾患の実態と診断について今後十分に検討していく予定である。