The 58th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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ポスター発表

外科治療

ポスター発表(III-P6-8)
外科治療 V

Sat. Jul 23, 2022 12:50 PM - 1:50 PM ポスター会場

座長:青木 満(千葉県こども病院 心臓血管外科)
座長:笠原 真悟(岡山大学 心臓血管外科)

[III-P6-8-13] 純型肺動脈閉鎖症に対する三尖弁形成術

城 麻衣子, 中村 悠治, 鳥塚 大介, 石道 基典, 伊藤 弘毅, 廣瀬 圭一, 猪飼 秋夫, 坂本 喜三郎 (静岡県立こども病院 心臓血管外科)

Keywords:PAIVS, TVD, TVP

【はじめに】純型肺動脈閉鎖(PAIVS)では、治療方針の決定において右室容積と三尖弁(TV)の大きさが重要な要素となる。TVにおいては弁輪径が十分であっても三尖弁異形成(TVD)が強く、開放制限やTRを有する症例があり、右室への流入血流量に影響を与える。当院ではPAIVSにおいて、RVEDV≧60%、TV size≧70%で二心室修復(BVR)を目指し、palliation時TV size≧70%以上、definitive repair時TV size≧80%以上を目安として、積極的に三尖弁形成術(TVP)を行ってきた。【目的】当院におけるBVRを目指すPAIVSに対するTVPを後方視的に検討し、その効果を検証する。【対象】1998年以降初回手術から当院で介入しBVRを目指したPAIVS症例でTVPを施行した7例。【結果】初回definitive repair症例1例を除き、6例が1st palliationとしてPV valvotomy+RVOTR+modified BTS±ASD拡大を施行、5例がTVP併施→全例definitive repair時re-TVP 施行。1例が2nd palliationとしてTVP施行→definitive repair時re-TVP 施行。TVP:1.basal chorda切断やpapillotomyによる腱索再建、2.commissurotomy、3.commissural annuloplastyを基本術式とし、必要に応じて、人工腱索(2例/3介入)、cleft閉鎖(2例)、bridging(2例)、弁尖延長(2例)を追加。初回TVP施行前RVEDV:86(69-109)%、RVp/LVp=1.05(0.65-1.54)、TV size:96(71-122)%、TR moderate:3/severe:4。definitive repair前RVEDV:173(71-203)%、RVp/LVp=0.29(0.2-0.96)、TV size:80(63-95)%、TR moderate:3/severe:3。definitive repair後f/u期間:12.2(7.5-15.8)年。全例NYHA class1。CVP:7.5(6.0-9.0)mmHg、RVEDV:136(123-138)%、RVp/LVp=0.38(0.21-0.76)、TV size:88(70-133)%、TR mild:2/moderate:5。TS(-)。【まとめ】PAIVSにおけるTVDに対して、初回介入時から積極的にTVPを行うことで、BVR後10年の経過ではTV及び右室機能を比較的良好に維持出来ていた。さらに長期の注意深いフォローが必要である。