[I-OR13-02] PVstent治療のその先、より大きなサイズへのstent replacement
Keywords:PV stent, 肺静脈狭窄, stent
【背景】繰り返す肺静脈狭窄に対する治療として当院ではstent留置を主流とし、過去10年で54本のstentを留置している。留置後バルーン拡張を繰り返し、生存率は61%から75%、5年後開存率は75%まで成績向上したが、成長に伴い相対的にstent sizeが小さくなり治療に迫られる症例もある【目的】当院でPV stent留置を行い、stent sizeの相対的狭小によりstent replacementを行った症例を検討【対象】過去10年でstent replacementを行った症例【結果】<replacement stent数>5<症例数>3<診断>Asplenia with TAPVC BTS後、HLHS variant with PAPVC BVR後、CAVSD with congenital PVS 根治術後<初回stent留置時年齢>9か月~1歳10か月(平均1歳2か月)<初回stent>Noboli3.5mm1本(閉塞PVに挿入)、ExpressSD5mm2本、ExpressLD7mm1本、ExpressLD8mm1本<初回stent留置後バルーン回数>3~14(平均7.8回)<stent replacement時年齢>2歳5か月~11歳5か月<初回stentからreplacementまでの期間>1年1か月~9年8か月(平均7年11か月)<replacement方法>すべて開胸下、1本のみstent除去せずstent径200%の超高耐圧バルーンで拡張したのちにstent再留置、それ以外はすべて留置されていたstentを可及的に除去したのちに新たなstentを留置<replacement stent>ExpressLD7mm1本、ExpressLD8mm1本、Omnilink9mm1本、Omnilink10mm2本<replacement後バルーン拡張を要したstent>1(計5回)<replacement後経過観察期間>2か月~5年9か月【考察】ほぼ閉塞していたPVには3.5mmのstentしか留置できなかったが、バルーン拡張により開存を維持し、7mmのstent replacementが可能となった。末梢PV径や体格により小さいサイズのstentしか選択できなくとも、開存を維持することが重要である【まとめ】より大きなサイズのstent replacementによりPV stent 治療の長期予後が改善する可能性がある