[III-TRS1-03] キーノート:学校生活管理表の解説、医師の意図、学校との連携について
Keywords:学校生活管理指導表, 自覚的運動強度, 心疾患児
【背景】心疾患児の日常生活指導の基本は「心疾患児にも、安全で充実した学校生活を送らせること」である。2002年に学校生活管理指導表が初めて作成され、学校では、心疾患児に対して「学校生活管理指導表」に基づいて生活管理や生活指導を行っている。【学校生活管理指導表の内容】学校生活管理指導表は、小学生用と中学・高校生用の2種類がある。表は縦軸に学校指導要領に取り上げられている運動種目および文化的活動、横軸に運動強度区分を表示している。運動強度は自覚的運動強度を以下の3つに区分している。①軽い運動:同年齢の児童生徒にとって、ほとんど息がはずまない程度の運動 ②中等度の運動:少し息がはずむ程度の運動③強い運動:息が弾み息苦しさを感じるほどの運動。等尺運動では歯を食いしばる、顔面の紅潮や呼吸促拍を伴うほどの運動管理指導区分は要管理(A~Eの5段階)または管理不要で示している。A:入院または在宅医療が必要で、投稿はできない。B:登校はできるが運動は不可。C:(同年齢の平均的児童生徒にとっての)軽い運動のみ可。D:中等度の運動まで参加可。E:強い運動にも参加可。表の上段には診断名(所見名)、指導区分、運動クラブ活動への参加の可否、次回受診の時期、記載した医師の医療機関名とサイン(印)が記載される。【医師の意図】心疾患児が安全で、かつ充実した学校生活を送ってもらうことが基本である。過剰な運動の許容がないように、逆に過剰な運動制限や日常生活制限がないように適切な管理・指導が求められる。