[III-TRS2-03] 新生児先天性心疾患児に対するN2またはNOガス吸入療法中の看護の視点
Keywords:NO吸入療法, N2吸入療法, 先天性心疾患
【背景】先天性心疾患をもつ患児は、時に特殊ガスを用いた厳密な呼吸管理を必要とする。医療機器が発達し、N2、NOといった特殊ガスの濃度調節は容易となったが、児の覚醒度や、啼泣、哺乳などの行動が肺血流に影響を来すため、看護師は、児の生活について繊細な管理が求められている。【目的】事例を通して、当院の管理方法、N2およびNO吸入療法中の看護について検討する。【倫理的配慮】学会での症例報告について、患者家族に同意を得た。【事例1】動脈管開存症のため、新生児期にN2吸入療法を施行した例。【事例2】三尖弁閉鎖症のためBTシャント術を控えていた例。呼吸障害を認め、肺血流維持のためNO吸入療法を施行した例。【看護の視点】特殊ガスを使用した治療は、当院では集中治療の場で行われることが多い。家族が児と触れ合える程度や時間も限られており、家族の発達が妨げられる。また、繊細な全身管理が必要であればあるほど、鎮静など児の行動を抑制する処置が必要となり、児自身の発達に対するケアが行いづらい。限られた中で、児や家族の将来を見据えたケアを行うために常に工夫が必要である。