The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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Oral Session

カテーテル治療

Oral Session (I-OR07)

Thu. Jul 11, 2024 8:00 AM - 9:00 AM ROOM 7 (4F 404-406)

座長:杉山 央(大阪市立総合医療センター 小児循環器不整脈内科)
座長:赤木 禎治(岡山大学 成人先天性心疾患センター)

[I-OR07-03] Transcatheter closure of congenital portosystemic shunts

長友 雄作1, 永田 弾1, 松岡 良平1, 小林 優1, 豊村 大亮1, 寺師 英子1, 平田 悠一郎1, 山村 健一郎1, 松浦 俊治2, 田尻 達郎2, 大賀 正一1 (1.九州大学病院 小児科, 2.九州大学病院 小児外科)

Keywords:CPSS, カテーテル治療, Vascular Plug

【背景】
CPSSは1/小児3万人と報告されるが近年報告は増加している。先天的に肝内や肝外で体静脈系と門脈系にシャントを有し、肺高血圧、肝腫瘍、脳症などの合併症を生じる。種々のデバイスが普及しカテーテル閉鎖が行われるようになってきている。
【目的・方法】
2012年以降に当院で治療したCPSS 33例のうち一期的カテーテル閉鎖術23例と外科治療10例を対象とし、カテーテル閉鎖の適応や注意点について検討した。
【当院の方針】
肝内型は2歳以降に、肝外型は体格を加味し閉鎖時期を決定する。シャント閉塞下門脈圧が25mmHg以下かつ肝内門脈を認めるものを一期的閉鎖適応とし、解剖学的にカテーテル閉鎖の是非を検討する。
【結果】
一期的カテーテル閉鎖23例は、男14例、診断2.4歳(0-21歳)、治療5.9歳(1.9-23歳)、心形態異常12例(53%)、染色体疾患3例(13%)、精神発達遅滞14例(56%)、PH合併6例(26%)、Qs 5.3ml/min/m2(3.0-7.7)で、外科治療例と差はなかった。シャント閉塞下門脈圧は17(5-25)mmHgで、肝内型8例、肝外型15例であった。外科治療例は肝外型で門脈本幹がIVC高位に還流するものが多かった(5/10例)。閉鎖デバイスは、2017年まではCoil 10例であったが、2018年以降はVascular Plug(VP) 11例(+Coil 6例)、ADO 1例、Coil 1例であった。VPのサイズは短絡血管の1.5~2倍で、閉鎖バルーン径も参考にした。蛇行血管ではVPIIのDisk間に、短い血管ではVPI内にCoil充填して塞栓力を強めた。全例で完全塞栓し脱落などの合併症はなかった。外科治療例は門脈血栓、静脈瘤出血を1例ずつ認めた。
【結語】
シャント閉鎖下門脈圧 25mmHg以下であれば一期的閉鎖を検討できる。ただしCPSSは多彩で、症例毎にアプローチや血管の太さ、長さ、形態から治療戦略を立てる必要がある。短絡は太いことが多くVPが有用であるが、脱落を防ぐサイズ選択が重要である。蛇行血管や短い血管ではVP単独での閉鎖は難しく、Coil併用や他デバイスを考慮する。