The 60th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Poster Session

川崎病・冠動脈・血管

Poster Session(II-P01-3)

Fri. Jul 12, 2024 12:40 PM - 1:50 PM Poster venue (2F Multi-purpose Hall)

座長:長井 典子(岡崎市民病院 小児科)

[II-P01-3-04] Two patients with a diagnosis of 'indolent' Kawasaki Disease later than day 10 of illness, who required IVIG due to coronary artery aneurysms

西垣 皓司, 高橋 邦彦, 大田 雅貴, 加藤 あゆ香, 安田 紀恵, 西本 静香, 川西 邦洋, 吉川 真紀子, 徳永 康行, 茶山 公祐 (市立豊中病院)

Keywords:川崎病, くすぶり型, 冠動脈病変

【背景】川崎病の一部に、免疫グロブリン静注(IVIG)を施行することなく病初期に自然解熱し、その後軽度の炎症反応が持続し、しばしば冠動脈病変をきたす、“くすぶり型”川崎病が存在する。【症例】(症例1)5ヶ月の男児。第1病日、38.4℃の発熱が出現した。第5病日に自然解熱したがその後川崎病主要症状は1-4/6症状で経過した。第13病日に近医で心臓超音波検査を実施され、左冠動脈主幹部は2.4mm(Z score; +2.1)と明らかな拡大はなかったが、壁の輝度が気になるとの所見であった。第16病日に発熱あり、採血にてWBC 14200/μL、CRP 1.5mg/dL、2日間発熱持続した以降37℃台の微熱が続いていた。第19病日に当院受診され、左冠動脈主幹部が3.0mm(Z score; +3.7)と小瘤を認めたため川崎病と診断した。入院後、IVIGを実施し症状は改善、発症1ヶ月時には冠動脈瘤の退縮を確認した。(症例2)1歳5ヶ月の男児。第1病日、38.3℃の発熱が出現した。第5病日に発熱が持続するため当院紹介受診となり入院した。抗菌薬加療を実施し第7病日に解熱したがその後、微熱が続き、川崎病主要症状は2-4/6症状で経過した。連日の心臓超音波検査で冠動脈病変は認めず、採血上もWBC9600/μL、CRP2.2mg/dLと軽微の炎症反応上昇のみであったため、第13病日に一度退院とした。第15病日には冠動脈病変は認めなかったが、第18病日に左冠動脈主幹部が4.0mm(Z score; +5.3)と中等瘤を認めたため、川崎病と診断した。再入院としIVIGを実施し症状は改善、発症1か月時に小瘤が残存していたが、その後退縮している。【結論】自然解熱した症例でも、川崎病を疑っているなら頻回に心臓超音波検査を実施し、冠動脈病変を認めた時点で速やかにIVIGを投与することが肝要である。