[II-P01-4-07] 修復に至った純型肺動脈閉鎖症・重症肺動脈弁狭窄症患児の身体発達の推移
キーワード:身体発達, 純型肺動脈閉鎖, 重症肺動脈弁狭窄
【目的】先天性心疾患児は発育に問題を抱えることが多い.先天性心疾患全体での低身長の報告は散見されるが,単一疾患の報告はない.当院での純型肺動脈閉鎖症(PAIVS)・重症肺動脈弁狭窄症(cPS)の20年生存率は90%以上と良好な成績であることから,身体的発達にも目を向けることが重要であると考えた.
【対象・方法】1990年から2020年に出生し当院で治療・観察を行い修復に達したPAIVS・cPS 71例.死亡,修復術に至っていない,染色体異常,頭蓋内出血など大きな手術合併症を除外した58例を検討した.1-12歳時の身長・BMIについて,日本成長学会・日本小児内分泌学会が作成した日本人小児のSD値を用いて推移を見た.
【結果】患者背景は,PAIVS 44/58 (76%),男 35/58 (60%),出生週数39週 (37-40週),出生身長49.0 cm (46.0-50.1 cm),出生体重2982 g (2609-3387 g),三尖弁輪径10.7 mm (6.8-12.7 mm),修復までの介入回数3回 (2-4回),修復術月齢24か月(1.8-40.5か月)であった(それぞれ中央値(四分位)).2心室修復(2VR)39/58 (67%),1.5VR 5/58 (9%),1VR 14/58 (24%)であった.
1歳・3歳・6歳・10歳・12歳での身長は-0.35 (-1.34-0.31),-0.53 (-1.13--0.01),-0.20 (-0.74-0.34),-0.19 (-0.83-0.58),-0.24 (-1.02-0.65)であった.BMIは-0.27 (-0.97-0.25),0.47 (-0.31-1.01),-0.08 (-0.84-0.55),-0.35 (-1.18-0.16),-0.48 (-1.41-0.20)であった.
12歳時の身長-2SD以下は4/32 (11%)認め,2VR 2・1VR 2例であった.いずれも3-6歳時に身長-2SD以下であった.
【結論】1VR修復を含むPAIVS・cPS患児の12歳までの身長・BMIは正常児とほぼ変わらなかった.
【対象・方法】1990年から2020年に出生し当院で治療・観察を行い修復に達したPAIVS・cPS 71例.死亡,修復術に至っていない,染色体異常,頭蓋内出血など大きな手術合併症を除外した58例を検討した.1-12歳時の身長・BMIについて,日本成長学会・日本小児内分泌学会が作成した日本人小児のSD値を用いて推移を見た.
【結果】患者背景は,PAIVS 44/58 (76%),男 35/58 (60%),出生週数39週 (37-40週),出生身長49.0 cm (46.0-50.1 cm),出生体重2982 g (2609-3387 g),三尖弁輪径10.7 mm (6.8-12.7 mm),修復までの介入回数3回 (2-4回),修復術月齢24か月(1.8-40.5か月)であった(それぞれ中央値(四分位)).2心室修復(2VR)39/58 (67%),1.5VR 5/58 (9%),1VR 14/58 (24%)であった.
1歳・3歳・6歳・10歳・12歳での身長は-0.35 (-1.34-0.31),-0.53 (-1.13--0.01),-0.20 (-0.74-0.34),-0.19 (-0.83-0.58),-0.24 (-1.02-0.65)であった.BMIは-0.27 (-0.97-0.25),0.47 (-0.31-1.01),-0.08 (-0.84-0.55),-0.35 (-1.18-0.16),-0.48 (-1.41-0.20)であった.
12歳時の身長-2SD以下は4/32 (11%)認め,2VR 2・1VR 2例であった.いずれも3-6歳時に身長-2SD以下であった.
【結論】1VR修復を含むPAIVS・cPS患児の12歳までの身長・BMIは正常児とほぼ変わらなかった.