[II-P02-2-10] Transvenous lead extraction and replacement for growth-related lead extension
Keywords:経静脈ペースメーカ, 小児, リード抜去
【背景】成長に伴うペーシングリード伸展は小児に対する経静脈ペースメーカ植え込み（PMI）後特有の問題であり重大な合併症を生じうる。成長を見越しリードトラブルを生じる前に予防的に経皮的リード抜去（TLE）とリード入れ替えをすることは理にかなっているが報告は少ない。【目的】成長に伴うリード伸展に対してTLEとリード入れ替えを施行した症例の臨床経過と成績を明らかにする事。【方法】単施設で成長に伴うリード伸展に対してTLEを施行した症例について診療録から後方視的に経過や成績を検討した。【結果】対象は予防的にTLEを施行した5症例の9リード（心房リード4本、心室リード５本）。PMI適応は全例房室ブロック。初回PMI年齢は平均８±３歳。全例で成長に伴うリード伸展がある非感染症例でリード不全は認めていない。しかし、成長期であり更なるリード伸展によりリード不全を生じるリスクが高いと判断された。TLE時年齢は11±3歳。リード年齢は平均2.7年と短いが身長は平均18±9cmと伸びていた。TLEでは全例で完全抜去が施行できた。リード年齢に比し癒着が強い傾向がありレーザーシースを6リード、Evolutionを2リード、Femoral approachを3リードに併用した。TL E関連の重大な合併症は認めていない。TLE後平均5年のフォロー中に1例は心機能低下に対してCRTアップグレードを施行し、8歳以下で初回PMIを施行した2例では2回目の予防的TLEを考慮している。【結語】成長によるリード伸展に対してリードトラブル発生を未然に防ぐためのTLEは安全に施行でき、小児期の経静脈PMI後の長期リード管理の選択肢として考慮できる。