[II-P02-2-09] Tachyarryhthmia in congenital heart disease with pulmonary hypertention
Keywords:肺高血圧, 先天性心疾患, 不整脈
【背景】中リスク以上の肺高血圧症(PH)を合併した先天性心疾患(CHD)における頻拍性不整脈の発症頻度や臨床経過については報告が少ない。【目的】PHを合併したCHDにおける心房頻拍(AT)/心房細動(AF)と心室性不整脈(VT)の発生状況や臨床経過を検討すること。【方法】単施設の中ー高リスクのP H合併CHDのAT/AFとVT発症状況や治療内容、予後に関して診療録から後方視的に検討した。【結果】対象はEisenmenger症候群56%を含むPH合併CHD54名。フォロー時年齢36±12歳。フォロー期間は平均9年。症候群としてDown症28%, Heterotaxy 7%、CAFS6%を含む。CHDはsimple CHD 31%(VSD 26%、ASD 5%)で69%はcomplex CHD。心臓手術歴は26%、未手術74%。計37%(20名)にAT/AF(AT12名、AF 8名)を認めダウン症のESではAT/AF発生は低い傾向があった。AT/AFに対して 50%にDC shock, 55%にIII群薬、35%にカテーテルアブレーション、35%に抵凝固療法、25%は抗血小板療法がなされていた。VTは6%に認め(全員AT/AFも有する)、持続性VTの1名にはTV-ICD植え込みを施行し、その他はIII群薬内服を施行。フォロー期間中に28%(14名)が死亡した。死因は心不全43%と最も多いが突然死22%が含まれた。AT/AF群とAT/AF無群の生存率に有意差は無いが、突然死3名中2名はAT/AF既往(1名はNSVTも有)を認めた。【結果】PHを有するCHDにおいて主にAT/AFを中心とする頻拍性不整脈の頻度は高くPHの統括的治療のなかで注意すべき合併症である。