[II-P02-4-06] 当院でのYasui手術の治療予後
キーワード:Yasui手術, 成績, PTA
【緒言・目的】体心室流出路狭窄に対してのYasui手術は有用であり, 当院でのYasui手術後の遠隔期成績を後方視的に検討した. 【方法】2000年1月1日から2023年12月31日までに当院で行ったYasui手術の5例を後方視的に検討した. IAA 4例, CoA 1例. 1例は一期的修復を行ったが, 3例はbil.PABの後Norwood手術を先行して行い, 更に1例はbil.PABの後, Norwood手術, 姑息的Rastelli手術と段階的に治療を行った後にYasui手術を行った. Yasui手術施行年齢は中央値1歳0ヶ月(10日-5歳3ヶ月), 施行体重は7.7kg(3.1-15.8kg). 肺血流路は1例がtransannular patch, 4例がvalved conduitだった. Yasui手術時AV径は57%N(55-70%N)と小さかった. 【結果】術後急性期死亡・遠隔期死亡なし. 手術再介入は4例5手術あり,一期修復を行った1例が3年後に体心室流出路狭窄およびneo ARを認めDKS takedownを行い, Konno-AVR+CoA repairを行った. その他3例はconduit交換(+肺動脈形成術)を施行された. また1例は術後大動脈弓の気管支への圧迫を認めたことから下行大動脈後方牽引術を施行された. カテーテル介入は4例10回肺動脈狭窄に対して経皮的肺動脈形成術が施行された. Yasui術後血行動態の4例のうち最終フォロー時点での大動脈縮窄 0mmHg(0-7mmHg), (neo+original)大動脈弁逆流軽度 4例, 右室圧/左室圧比 0.49(0.33-0.59)であった. 【結論】Yasui術後死亡症例は認めなかった.早期手術した1例のneo-ARによるtakedownを認めたが, その他の症例では体心室流出路狭窄はほとんど認めなかった. 術後肺動脈狭窄は高率に発生したが,必要に応じてPTAやconduit交換を行うことが大切である.