第60回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

委員会企画シンポジウム

委員会企画シンポジウム4(III-CSY4)
課題研究委員会年次報告セッション

2024年7月13日(土) 09:10 〜 10:40 第2会場 (5F 501)

座長:新居 正基(静岡県立こども病院)
座長:武田 充人(北海道大学大学院医学研究院 小児科学教室)
パネリスト:澤田 博文(三重大学医学部附属病院 小児・AYAがんトータルケアセンター)
パネリスト:吉兼 由佳子(福岡大学医学部小児科)
パネリスト:石田 秀和(大阪大学大学院医学系研究科 小児科学)

[III-CSY4-6] 研究課題B:先天性心疾患児のRSV感染予防に関する研究

山岸 敬幸 (東京都立小児総合医療センター)

キーワード:パリビズマブ, コンセンサスガイドライン, 感染重症化抑制

Respiratory syncytial virus(RSV)は乳幼児の下気道感染症の主要なウイルスで、新生児や早産児、慢性肺疾患、先天性心疾患(congenital heart disease: CHD)、免疫不全、Down症候群の乳幼児では重症化するが、特異的な治療法はないのが現状である。本邦では、2005年10月にCHD児に対する抗RSウイルスヒト化モノクローナル抗体「パリビズマブ」(シナジス)が認可され、日本小児循環器学会で使用に関するガイドラインが作成された。2019年、RSV感染流行期の変化に対応して、日本小児循環器学会を含む関連10学会が統一化され、「日本におけるパリビズマブの使用に関するコンセンサスガイドライン」が日本小児科学会から、「先天性心疾患児におけるパリビズマブの使用に関するコンセンサスガイドライン(2019年改訂版)」が日本小児循環器学会から発行された。本実態調査の目的は、ガイドラインに沿ったパリビズマブによる感染重症化抑制の現状を明らかにし、その後の診療に生かすことである。2023-2024年シーズンを含む最近のシーズンの調査を中心に検討する。