[III-OR26-02] Effect of intervene for CLABSI prevention of CHD children
Keywords:先天性心疾患, CLABSI, 感染対策
【目的】CHDをもつ子どものCLABSI予防に向けた介入を行うことで、看護師の感染に対する意識の変化、介入による感染予防効果を評価する。【方法】介入に関する勉強会を実施。介入前後におけるPICC、CVCを留置していたCHD患者のCLABSI発生状況と、看護師の感染対策における意識の変化について比較検討する。【結果】介入前の16ヶ月間でPICCおよびCVC留置件数は383件、CLABSIが疑われた事例は10件(2.6%)あり、特徴として、7日間以上のカテーテル留置、TPNや脂肪製剤、血液製剤の使用、姑息術後の患者が多いことが分かった。主な起炎菌はグラム陽性球菌(GPC)、グラム陰性桿菌(GNR)であった。GPCはカテーテル挿入時の皮膚常在菌が原因である可能性が考えられ、挿入前の消毒に加え、泡洗浄を実施した。GNRによる感染は環境要因であるアクセス部位やルートの汚染である可能性が高く、アクセス部の消毒方法の改善とカテーテル周囲の環境整備を行った。介入後の4か月間のPICCおよびCVC留置件数110件中、CLABSIが疑われた事例は0件。介入後看護師の感染対策、感染予防行動への意識向上が図れていた。【考察】アクセス部の消毒方法についてマニュアルに具体的な消毒方法の記載がないため、方法を定めたこと、ブラックライトによって消毒の効果を視覚的に示したことで、消毒方法の定着と看護師の感染意識の向上に効果があった。皮膚に存在する細菌数と血流感染のリスクは相関することから、留置前の泡洗浄をPICC、CV挿入処置全例で実施した。介入前は3か月に1件はCLABSIが疑われる事例が発生していたが、介入後はCLABSIが疑われる事例は発生しておらず、看護師の感染予防に対する意識向上も図れたため、効果的な感染対策に繋がったと考える。【結論】アクセス部の消毒方法の改善、カテーテル周囲の環境整備、留置前の泡洗浄の介入は感染予防効果として期待でき、医師、看護師の感染対策意識の向上、CLABSI発生予防に繋がる。