[III-P03-2-08] The background and prognosis of patients with respiratory failure due to compression of respiratry truct by pulmonary arteries.
Keywords:肺動脈, 気道圧迫, 呼吸不全
【緒言】先天性心疾患では,血管輪のみならず血管や心腔が気道を圧迫し呼吸障害を来すことがある.【目的】肺動脈による気道圧迫,呼吸障害を来した症例の発症背景と予後について知ること.【対象・方法】2006年以降に気道圧迫の管理を要した13例.心疾患,心外疾患,発症時期,気道圧迫の原因,対処及び予後について診療録に基づいて後方視的に検討した.【結果】1)VSD 3例(21T1例). 発症;3-4カ月.PABにより1例は改善も,2例はRPAの狭窄後拡張により3-6月後に再発. 1例は腹臥位人工呼吸管理→ICR+PA縫縮で改善.1例は感染を契機に突然死.2)TrA1例.発症7カ月.PAB後に狭窄後拡張したLPAが圧迫. 11カ月時Rastelli手術で一旦改善も拡大したaAo,abb LSCA,Retro Ao INNVによる圧迫が再発. aAo縫縮,LSCA/INNV切離+Aortopexyを要した. 3) PA/VSD+absent PAV5例(全例del.22q11.2).発症;日齢0-4か月. 日齢0発症の3例が死亡(生直後呼吸確立不能1例,愛護的観察で死亡2例). 3-4か月発症の2例は腹臥位人工呼吸管理→ICRで改善. 4)PA/VSD+MAPCAs4例(del.22q11.2;2例). 3-4か月発症2例は腹臥位人工呼吸管理→UF+MAPCAs切離で改善. 11歳;Re-Rastelli時にsize upしたRPA人工血管とaAoが右気管支を圧迫. Aortopexyを要した. 55歳未手術例. 当初心不全症状を疑われていたが, PH進行により内圧が上昇, 拡大したMAPCAs圧迫による呼吸症状と診断. 手術リスクを鑑み本人, 家族が非介入を選択し4年後死亡.【考察】delq22.11.2の頻度が非常に高かった(7/13例中). 高肺血流心疾患(VSD/TrA)ではPAB後も狭窄後拡張による再発/発症があり注意を要する. 乳児期では腹臥位の人工呼吸管理が有用であった. Absent PAVは胎児期からの気管形成不全の合併もあり予後不良. aAoが拡大する病変では他の血管異常やPA形成との複合要因で気管圧迫が起こり得た. MAPCAs未手術では経年的にMAPCAsが拡大し成人期の呼吸不全の原因にもなり得ることが示された.