The 71st Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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Poster (Subdiscipline)

専門領域別 » Psychology

体育心理学 ポスター発表

[03 心ーポー15] 一過性のスポーツウエルネス吹矢体験が参加学生の感情に与える影響について

運動の楽しさ、感情変化、運動強度に着目して

〇Masako Takayama1, Hiromi Shinno2 (1.Osaka International University, 2.Tezukayama Gakuin University)

スポーツウエルネス吹矢(以下、SWF)は5~10m離れた円形の的をめがけて息を使って矢を放ち、その得点を競うスポーツである。いつでも・どこでも・性別・年齢問わず誰でも手軽にでき、腹式呼吸をベースにした呼吸法を用いて、健康効果も高く精神力や集中力が身につくと報告されている。そこで本研究は、一過性のSWF体験が参加者の感情に与える影響と大学生にとっての運動強度について大学生を対象にSWF体験前と体験後を比較検討することを目的とした。対象者はSWF体験会に参加した学生27名(男性13名、女性14名:平均年齢20.3±1.03歳)であった。SWF経験の有無について「経験あり」9名、「経験なし」18名であった。【調査方法】心理的尺度として、運動の楽しさでは徳永(2011)が作成した改訂版感情尺度(MCL-S.2)、POMS2日本語版短縮版(金子書房)、主観的運動強度を用いた。さらにSWFの印象とSWF体験後の感想を自由に記述してもらった。心理的尺度の分析には対応のあるt検定を用い、自由記述の分析にはKH coder(樋口ら、2010)を用いた。【結果】SWF体験前と体験後を比較したところ、改訂版感情尺度(MCL-S.2)の「快感情」「リラックス」、POMS2の「活気」の得点が体験前に比べて有意に高くなった。大学生にとってSWFの主観的運動強度は、「楽である(10.0±2.49)」という結果であったが「きつい」と回答した学生が2名あり、きつく感じた理由として「普段の呼吸と違うから」「呼吸を意識することが今までなかった」「腹式呼吸が難しく感じた」といった回答があった。共起ネットワーク分析によるSWFの印象について自由記述から4つのサブグラフが検出された。SWF体験後の自由記述からは、8つのサブグラフが検出された。SWF体験後の特徴的なサブグラフから的を狙うことが難しいなどが挙げられた。