The 71st Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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測定評価 ポスター発表

[08 測ーポー01] 上腕屈筋への筋力トレーニングが筋厚、筋硬度、力発揮、遅発性筋痛に与える一過性の影響

〇Eiji Fujita1, Shiho Sawai2 (1.National Institute of Fitness and Sports in Kanoya, 2.Japan Women's College of Physical Education)

【背景】筋は外的な力刺激の大小によって、構造と機能を変化させる可塑性を備えた組織であり、トレーニング刺激を与え続けることにより、筋は肥大し、発揮張力が増強する。一方、トレーニング実施による一過性の筋の張り(いわゆるパンプアップ)に伴い、発揮できる筋力の低下や遅発性筋肉痛(delayed onset muscle soreness: DOMS)などを経験することは多い。トレーニング直後の筋力の低下やDOMSの経時的な変化を報告した先行研究は多いが、トレーニング実施による筋の張りがもたらす筋厚や硬さの変化を経時的に報告した研究は渉猟する限りみあたらない。【目的】上腕屈筋への筋力トレーニングが筋厚、筋硬度、力発揮、遅発性筋痛に与える一過性の影響について検証する。【方法】定期的な上腕屈筋へのレジスタンストレーニングを行っていない男子大学生8名を対象に、ダンベルを用いたアームカールのエクササイズを60%MVC(Maximal voluntary contraction)の負荷で、60bpmのメトロノームのピッチ音に合わせてオールアウトまで3セット行わせた。安静時とトレーニング直後、24時間後、48時間後、72時間後、ならびに1週間後における上腕屈筋の筋厚、筋硬度、肘屈曲トルク、上腕部圧痛を測定した。【結果】トレーニングの実施による一過性の筋厚、筋硬度、肘屈曲トルクならびに上腕部圧痛の変化は、筋硬度が1週間後、その他については72時間後にはトレーニング前の状態に戻ることが確認された。【考察】これらの結果は、トレーニング実験などを行い筋厚や筋硬度等の変化について検討する際、直近のトレーニングの影響を受けない適切な測定タイミングを示していると思われる。