[08 測ーポー02] Examination of effective swimming posture for recovery from fatigue after swimming in the university swimming club
Comparison of upward and downward postures
【背景】競泳ではレース間の休息時間が短いため、最適なクールダウンの方法を確立する必要がある。これまでの研究結果から、強度の高い運動の後はクールダウンを行うことが有効とされ、競泳競技においてもそれは明らかになっている。しかし、下肢運動を取り入れたクールダウンに関する研究はまだ十分ではない。【目的】下向き姿勢でのクールダウンと上向き姿勢でのクールダウンで積極的なキックを取り入れた場合と意識せずに行った場合を比較して、心拍数、血中乳酸濃度、RPEにどのような違いがあるのかを検討した。【方法】男子大学生競泳選手6名(20.0±2.4歳)を対象に100m全力で泳いだ後にクールダウンを行った。クールダウンの種類は、下向き姿勢(クロール)キック無意識、下向き姿勢(クロール)キック意識、上向き姿勢(背泳ぎ)キック無意識、上向き姿勢(背泳ぎ)キック意識の4種類であり、各々10分間行った。血中乳酸濃度、心拍数、RPEの測定は100m全力泳後とクールダウン後に実施し、合計8回測定した。【結果】クロール・背泳のキック有無の条件でダウン前後の変化を比較するため2要因分散分析で検討した結果、クロール、背泳ぎともに、血中乳酸濃度、心拍数、RPEでの期間の要因で主効果がみられた。また、すべての項目においてキック有無の主効果、キック有無と期間の交互作用は見られなかった。下向き姿勢と上向き姿勢共にクールダウン前後での血中乳酸濃度、心拍数、RPEの低下に効果があることが明らかになった。【結論】本研究の結果、高強度運動後のクールダウンは、キックの有無、泳法の違いを問わず、血中乳酸濃度、心拍数、RPEの低下に有効であることが示唆された。つまり、泳法の違いによる差異は認められなかった。