日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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体育方法 ポスター発表

[09 方ーポー03] パラ陸上 (F37クラス)・男子円盤投選手と健常選手の投動作の比較

〇山下 直紀1、水野 洋子2、阿江 通良2 (1.日本体育大学大学院、2.日本体育大学)

陸上競技の円盤投では、男女で使用する円盤の重量が異なるため(一般男子:2kg、一般女子:1kg)、ターン動作や円盤の速度の変化パターンが異なると報告されている。また健常選手に関する報告は多いが、パラ円盤投選手(以下、パラ選手)に関する報告はないようである。男子パラ選手は、健常女子選手(以下、女子選手)用の円盤を使用するため、その動作をよりよく理解するためには、健常男子選手(以下、男子選手)だけでなく、女子選手とも比較することが役立つ。本研究では、左半身に痙直型麻痺がみられる男子パラ選手と健常選手の競技会における円盤投げ動作を比較した。日本体育大学陸上競技会(2020年3月)において、男子円盤投(F37クラス)に出場した男子パラ選手1名と健常男子選手および女子選手の試技を3次元DLT法により分析し、記録の最もよかった試技におけるリリースパラメータや関節角度などを比較した。その結果、男子パラ選手と女子選手の円盤の速度は、第1ターンに入る前の左足離地(L-off)時から減少傾向を示し、投げの構えの左足接地(L-on)時前からリリース(Rel)に向けて増加するパターンを示した。一方、男子選手では、投げの構えの右足接地(R-on)時からL-on時において減少し、L-on時からRelに向けて増加するパターンを示した。また、男子パラ選手は、左半身の関節では屈曲が小さい傾向にあったが、左の肩と肘の関節角度の変化パターンは女子選手に近かった。スティックピクチャの観察から、投げの構えのR-onからRelにかけて、男子選手は左腕を身体に巻き付けるように引きつけていたのに対し、男子パラ選手及び女子選手ではそのような動きがみられなかった。これらのことから、男子パラ選手は、障がいにより制限をうける身体部分と動作があるが、同じ重量の円盤を使用する女子選手に近い動作を行っていたと考えられた。