[09 方ーポー52] 大学女子テニス、ソフトテニス選手における体力・運動能力に関する研究
フィールドテストと体力・運動能力との関係性について
テニス、ソフトテニスは、走る、打つ、投げる、切り返す、止まるなどの動作を高強度 で、休息を挟みながらポイントを競う競技である。1ポイントに要する時間も平均7秒前 後であり、短時間で素早く動き、加速、減速を伴った切り返し動作が多く、ハイパワーを 要することも特徴である。そこで本研究は、テニス及びソフトテニス選手を対象にテニス コートで特性を加味したフィールドテストと体力、運動能力との関係性を求め、体力トレ ーニングの必要性を考えることを目的とした。 対象は、大学女子テニス選手18名(A群)、大学女子ソフトテニス選手12名(B群)で ある。測定項目としては、握力、立ち幅跳び、長座体前屈、30m走、10m往復走、メディ シンボール投げ(前方、側方)50m方向転換走、505アジリティーテスト、5方向走を行 なった。A群はハードコート、B群は砂入り人工芝コートを用いた。各項目については、準 備運動を行なった後、2回測定を行なった。各測定値はすべて平均値±標準偏差で示した。 統計的な処理については、グループ間の比較には分散分析、またフィールドテストと体力 ・運動能力との関係は、Pearsonの相関分析を用いた。 グループ間を比較すると、ほとんどの項目において、A群が高い傾向を示した。 フィールドテストと体力、運動能力との関係性を見ると、A群では、5方向走と握力(r=- 0.60)、B群では5方向走と30m走(r=0.80)、10m往復走(r=0.79)が高かった。また 505アジリティと30m走(r=0.60)にも関係性が見られた。これらの結果から、テニスの フィールドテストと体力・運動能力との関係性が見られ、体力・運動能力の向上トレーニ ングが、テニスのパフォーマンス向上につながることが考えられる。