日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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生涯スポーツ研究部会 » 【課題B】スポーツの産業化は生涯スポーツ・人・地域社会といかに関連するか

生涯スポーツ研究部会【課題B】口頭発表①

2021年9月8日(水) 09:45 〜 10:30 会場21 (Zoom)

座長:川邊 保孝(東海大学)

10:00 〜 10:15

[生涯スポーツ-B-02] 地域高齢者のためのスマートスーズによる健康・見守り支援クラウドシステムの検討

e-テキスタイルセンサーを用いた歩容評価の検討

*佐藤 進1 (1. 金沢工業大学)

 従来の健康寿命延伸のための取り組みの多くは、介護予防教室の開催など人間ドッグ型(施設通所型)アプローチである。会場まで足を運んでもらい様々な情報やサービスを提供する方法であり、開発したプログラムの有効性の検証や呼びかけに応じる集団に対する健康効果という点で一定の成果が認められる。一方、得られた成果を地域全体に展開するには、人的・経済的コストなど様々な限界がある。地域全体への展開を考えた場合、日常生活の中で、無理なくデータ収集・フィードバックができるようなモニタリング・センサー型アプローチが有効な手段の一つとなるかもしれない。この方法の場合、センサー開発や情報通信技術など解決すべき問題はあるが、従来の人間ドッグ型アプローチでは対象とできなかった集団も含めたアプローチが期待できる。また、高齢者世帯・独居高齢者世帯の増加は今後も継続的課題となる。自治体やボランティア団体などによる様々な健診やイベントの呼びかけに応じる高齢者は限定的であることが多く、これらの問題を解決するICT・IoT技術への期待は大きい。また生活空間の広さは地域高齢者の身体機能や認知機能の維持と密接に関連し、その評価は、高齢化や独居高齢者の増加が進行する地方の健康・見守り支援の点で重要な要素であり、ICT・IoT技術の活用が期待されている。ICT・IoT技術の活用は、遠隔地に居住する高齢者家族に対しても有益な情報提供ができる可能性が高く、その点でも期待は大きい。
 我々は、e-テキスタイルセンサーを活用したスマートシューズによる地域高齢者のための健康・見守り支援クラウドシステムについて検討している。本研究で利用するe-テキスタイルセンサーを介して得られる情報から歩容の評価を試みている。今回の発表では、歩行時の時間的変数を主に用いた歩容評価について検討した結果を報告する。