日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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スポーツ文化研究部会 » 【課題B】人々の生活に根ざした多様なスポーツ文化をいかに醸成していくか

スポーツ文化研究部会【課題B】口頭発表②

2021年9月8日(水) 09:00 〜 10:20 会場8 (Zoom)

座長:加藤 えみか(京都産業大学)

09:00 〜 09:20

[スポーツ文化-B-05] スポーツマネジメントに関する研究動向(2)

テキストマイニングによる学術論文(2010-2020年)の分析

*宇野 博武1、柴田 紘希2、林田 敏裕3 (1. 高松大学、2. 山梨学院大学、3. 筑波大学大学院)

国境を跨ぐ研究展開が要請される現在、隆盛する海外におけるスポーツマネジメント研究の動向を把握し、それらを批判的に検討しつつ国内の研究蓄積を省みる作業は、わが国スポーツマネジメント研究にとって極めて重要な課題と言えよう。ところが先行研究では、とりわけ近年の動向分析では、特定のテーマや機関誌に分析が限定され、データの収集・分析が研究者の主観により行われる傾向にあることから、分析の範囲および客観性に課題が残されている。そのため、海外におけるスポーツマネジメント研究の今日的な動向の全体像は十分に明らかにされているとは言い難く、加えて、スポーツマネジメント研究の国内外における動向を比較検討するという課題も管見の限り不十分なままであるものと思料される。この課題に鑑み、我々は国内外の主要なスポーツマネジメント研究雑誌に2016年から2020年に掲載された学術論文の基礎的な分析結果を報告した(柴田ほか、2021)。これに続く報告として本研究では、より分析期間を広げ(2010年以降)、論文書誌情報のテキストマイニングにより、近年におけるスポーツマネジメント研究の動向、及びそれらの雑誌間あるいは国内外の異同について検討することを目的とした。分析対象雑誌は、北米、オーストラリア・ニュージーランド、ヨーロッパ、日本のスポーツマネジメント学会ならびに体育・スポーツ経営学会が発刊する機関誌(5誌)とし、計1,323編からなるデータセットを作成した。分析では、タイトルやアブストラクトといった書誌情報からスポーツマネジメント研究の傾向を計量的に分析するとともに、その通時的な変化および雑誌間の比較検討を行うこととした。結果の詳細は当日に報告するが、本研究により海外におけるスポーツマネジメント研究の全容あるいは拡がりが経験的に示されるとともに、国内では看過されてきた研究トピックの存在が確認されることとなった。