3:52 PM - 4:07 PM
[生涯スポーツ-C-03] 運動生活の再形成過程に関する研究(経)
スポーツ環境の変化に着目して
2012年に第1期スポーツ基本計画が策定されてから10年が経過したが、未だスポーツ実施率は目標数値に届いておらず、中でも働き世代のスポーツ実施率の低調さが指摘されている(スポーツ庁、2022)。とりわけ20代は、他と比較して生活環境の変化が顕著な世代である(総務省統計局、2022)ことから、それに伴うスポーツ環境の変化をきっかけに、スポーツから離脱せざるを得ない人々が多い年代であるといえよう。
他方、20代であっても、ライフステージの移行を経てスポーツから離脱した後、再びスポーツ実施に至る人々がいることが明らかにされている(乾・長ヶ原、2013)。このような人々が、どのような過程を経て、スポーツの離脱から運動生活の再形成に至るのかを検討することは、スポーツ経営学において、重要な研究課題であると考えられる。しかしながら、そのような研究は管見の限り見当たらない。
そこで本研究は、ライフステージの移行に伴うスポーツ環境の変化によって、スポーツから離脱せざるを得なくなったにもかかわらず、運動生活を再形成することができた人々に着目し、どのような運動生活の再形成過程を辿るのかという問いの解明を目的とした。この問いを解明することで、豊かなスポーツ生活の実現のための実践的示唆の獲得につながることが期待される。
この目的を達成するために、スポーツ環境の変化を経験した2名を対象に半構造化インタビューを実施し、キャリア・トランジション論(ブリッジズ、2014)を手掛かりに分析、考察を試みた。それらの結果、スポーツライフの再形成においては、スポーツからの離脱を「終わり」の契機とし、過去のスポーツライフに対する内省を経て、自身のスポーツ欲求を明確化した後に、その欲求充足が可能なスポーツ環境を確保するという過程を辿るということが明らかとなり、本研究における研究課題を解決するための証拠の一つが得られた。
他方、20代であっても、ライフステージの移行を経てスポーツから離脱した後、再びスポーツ実施に至る人々がいることが明らかにされている(乾・長ヶ原、2013)。このような人々が、どのような過程を経て、スポーツの離脱から運動生活の再形成に至るのかを検討することは、スポーツ経営学において、重要な研究課題であると考えられる。しかしながら、そのような研究は管見の限り見当たらない。
そこで本研究は、ライフステージの移行に伴うスポーツ環境の変化によって、スポーツから離脱せざるを得なくなったにもかかわらず、運動生活を再形成することができた人々に着目し、どのような運動生活の再形成過程を辿るのかという問いの解明を目的とした。この問いを解明することで、豊かなスポーツ生活の実現のための実践的示唆の獲得につながることが期待される。
この目的を達成するために、スポーツ環境の変化を経験した2名を対象に半構造化インタビューを実施し、キャリア・トランジション論(ブリッジズ、2014)を手掛かりに分析、考察を試みた。それらの結果、スポーツライフの再形成においては、スポーツからの離脱を「終わり」の契機とし、過去のスポーツライフに対する内省を経て、自身のスポーツ欲求を明確化した後に、その欲求充足が可能なスポーツ環境を確保するという過程を辿るということが明らかとなり、本研究における研究課題を解決するための証拠の一つが得られた。