[競技スポーツ-SB-1] Towards an organisational culture that encourages women coaches
Social and cultural context of women in sport
<演者略歴>
専門はオリンピック史、スポーツとジェンダー。博士(体育学)。日本スポーツ・体育・健康学会副会長、日本スポーツとジェンダー学会会長
専門はオリンピック史、スポーツとジェンダー。博士(体育学)。日本スポーツ・体育・健康学会副会長、日本スポーツとジェンダー学会会長
身体が関わる文化であるスポーツにおいては、 医療などの分野と同様に、性差に対する合理的配慮が求められる。また、競技性の高いスポーツにおいては、性別にカテゴリーを分けて競技することが公平性の担保のために必要であると考えられてきた。このような性別二元制が容認されやすい文化の中では、性にもとづくダブルスタンダードが意識されにくく、ジェンダーにもとづく差別や不平等の解消が遅れる傾向がある。これを象徴的に示すのが、スポーツ組織の役員やコーチにおける女性割合の低さである。歴史的には、100年前に設立された女性スポーツ組織がすでに解決を求めていた課題である。近年、ビジネスとしてもグローバル化するスポーツにおいては、喫緊の課題とされるようになっている。
この根深い課題を解決するためには、1)スポーツ界全体における無意識のジェンダー・バイアスへの気づき、2)女性コーチの活躍を阻害しない活動環境を整えるための組織文化・組織のガバナンスの醸成、が不可欠だと考えられる。報告では、国際オリンピック委員会が進めるジェンダー平等戦略等を紹介しながら、女性コーチの活躍を支える組織文化の醸成をめざし、前向きな議論を深めたい。
この根深い課題を解決するためには、1)スポーツ界全体における無意識のジェンダー・バイアスへの気づき、2)女性コーチの活躍を阻害しない活動環境を整えるための組織文化・組織のガバナンスの醸成、が不可欠だと考えられる。報告では、国際オリンピック委員会が進めるジェンダー平等戦略等を紹介しながら、女性コーチの活躍を支える組織文化の醸成をめざし、前向きな議論を深めたい。