10:33 AM - 10:45 AM
[08測-口-02] 時間正規化手法の違いによる下肢運動特性の比較
スポーツ競技における動作分析は、スキル向上のフィードバックの手法として極めて一般的な手続きである。その場合、モーションキャプチャなどによるキネマティクスデータを得て情報を加工することが多いが、時系列的データに関する分析手法は十分活用されているとは言い難い。本研究はカーリング競技の動作分析におけるキネマティクスデータについて、線形時間補間(LI)と動的時間ワーピング(DTW)をそれぞれ用いて2群間の比較を行った。その結果、LIとDTWには若干の違いが認められた。LIはグループ内の時間変動による違いを強調し、DTWは同質的な事象の質的違いに結び付いている。それぞれの分析手法の特徴を踏まえ、解釈することが重要と考えられた。本研究の結果、一連のフォームの一局面を切り取ることなく、フォーム全体の時系列データにおける個人の動作特性を計量化できることが確認された。本研究のアプローチは、日々のスポーツ現場におけるキネマティックスデータの効果的な利用法になると考えられる。