[12人-レクチャー-2] Exploring the body culture through multiple disciplinary approaches
Lessons learned from resent investigations on pastoralist Maasai in East Africa
<演者略歴>
筑波大学体育系助教を経て、日本学術振興会特別研究員(PD)、博士(地域研究)。人類学、アフリカ地域研究を専門とし、牧畜民マサイの子どもと若者の遊びと仕事、文化的発達と学習を中心に研究活動を展開。
筑波大学体育系助教を経て、日本学術振興会特別研究員(PD)、博士(地域研究)。人類学、アフリカ地域研究を専門とし、牧畜民マサイの子どもと若者の遊びと仕事、文化的発達と学習を中心に研究活動を展開。
20世紀後半から、スポーツ・身体運動への探究に、生物学的な側面だけでなく、多様な運動実践をとりまく環境や社会、歴史などの多側面から統合的に検討する重要性が提起され、文化としての身体へのアプローチに多くの関心が寄せられてきた。21世紀になって、特に、人々の生き方とリアルな生活世界に寄り添うスポーツ人類学の視点とアプローチは、社会科学の諸分野にのみならず、自然科学においてもその重要性が見出されつつあり、文・理をまたぐ連携によって、多様的、かつ複雑性を持つ身体と運動へのトータルな理解が求められている。東アフリカの牧畜民マサイを対象にしたこれまでの研究は、長期のフィールド調査に重きを置く人類学的アプローチを重視しながらも、運動疫学やバイオメカニクスの諸分野の研究者との連携を試みてきた。それら研究連携によって得られた研究成果と残されている諸課題を手掛かりとして、スポーツ人類学研究において、分野を越境する意味と可能性を検討したい。