The 72nd Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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Oral (Subdiscipline)

専門領域別 » 保健

保健/口頭発表①

Fri. Sep 2, 2022 1:15 PM - 1:50 PM 第13会場 (3号館5階502教室)

Chair: Masharu Ueji (Ibaraki University)

1:35 PM - 1:50 PM

[10保-口-02] Teacher Development理論の視点からみた公立中学校保健体育科教員の性に関する指導における実態と課題

*Hirotaka Kizuka1, Tomura Takafumi1, Miyachi Miho1, Ikeshita Momoka2, Nozawa Chihaya2, Koide Manami1,4, Furuta Yu1, Izumi Ayaka1,3, Kataoka Chie5, Sato Takahiro5 (1. University of Tsukuba, 2. School of Physical Education, Health & Sport Sciences University of Tsukuba, 3. Naruto University of Education, 4. Ryutsu Keizai University, 5. University of Tsukuba)

近年、我が国では10代を含む若年層におけるHIVを含む性感染症の発症報告数(厚生労働省,2018)や人工妊娠中絶の実施率(厚生労働省,2019)の高さが問題視されている。特に若年層を対象とした予防対策を重点的に推進していく必要性から、学校での性に関する指導の充実が求められているが、学習指導要領の性に関する指導における生徒の学習状況が好ましくないことが報告されている(公益財団法人日本学校保健会,2022)。また教員の資質能力の向上を図るために研修参加の機会を確保することが求められているが(文部科学省,2022)、角田ほか(2010)は教員の研修への参加率は22.6%〜42.5%と低いことを報告している。そのため、性に関する指導の実態や研修の状況から教員が熟達するための要因を明らかにすることで性に関する指導の発展に寄与できると考えられる。本研究では、公立中学校保健体育科教員の性に関する指導における実態と課題を明らかにすることを目的とした。そこで教員の熟達を図る支援を探ることができるTeacher Development理論を枠組みとした質的研究を行った。公立中学校保健体育科教員8名を対象に、半構造化面接法、e-mailによるフォローアップにてデータを収集し、データ分析は継続的比較分析法を用いた。その結果、教員の経験として、「保健授業における性に関する指導へのジレンマ」、「専門家を交えた協働的指導の重要性」、「学習教材の参考になるデジタルリソースへの期待」の3つの主要なテーマが導き出された。このことから、教員は第二次性徴を迎える生徒への性に関する指導を実践する中で、様々な課題に直面していることが明らかとなり、特に、思春期の生徒に対する指導の難しさや経験不足があると示された。そして、教員が抱える課題を解決していくためにも、教員間や専門家との連携が重要であることが示唆され、今後は、保健体育科教員への性に関する指導について専門的な教師教育の開発が求められる。